童心社の絵本

なきむしせいとく
沖縄戦にまきこまれた少年の物語

たじまゆきひこ

《沖縄に40年以上通い続けてきた著者が描く「沖縄戦」》

ここは1945年の沖縄。ぼくの名前は「せいとく」です。
いつも泣いているので、みんなから「なちぶー」とよばれています。
父に続き、兄も兵隊となり、ぼくは母と妹の3人で、南へ逃げることになりました。

絵本作家・田島征彦は、40年以上取材を重ね、これまでにも「沖縄の絵本」を描いてきました。
(『とんとんみーときじむなー』[1987年]『てっぽうをもったキジムナー』[1996年]『やんばるの少年』[2019年、いずれも童心社・刊])

本作では、長年の取材の集大成として、真っ正面から「沖縄戦」を描きます。

  • 国際推薦児童図書「The White Ravens2022」選定/第54回講談社絵本賞(2023年)/「IBBYオナーリスト」選定(2024年)
  • 定価1,760円 (本体1,600円+税10%)
  • 初版:2022年4月30日
  • 判型:B5変型判/サイズ:25.1×25.6cm
  • 頁数:49頁
  • 小学3・4年~
  • ISBN:978-4-494-01248-0
  • NDC:916

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■インタビュー:田島征彦さん『なきむしせいとく』刊行記念インタビュー 「沖縄戦」を描く
https://www.doshinsha.co.jp/news/detail.php?id=2646

■プレスリリース:絵本『じごくのそうべえ』で知られる絵本作家・田島征彦さんが取り組む「沖縄戦」の絵本『なきむしせいとく』
https://newsrelea.se/BlVyZe

■プレスリリース:ついに刊行! 絵本作家・田島征彦さんの「沖縄戦」を描いた最新作『なきむし せいとく』
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000090113.html

内容説明

《沖縄に40年以上通い続けてきた著者が描く「沖縄戦」》

ここは1945年の沖縄。ぼくの名前は「せいとく」です。
いつも泣いているので、みんなから「なちぶー」とよばれています。
父に続き、兄も兵隊となり、ぼくは母と妹の3人で、南へ逃げることになりました。

絵本作家・田島征彦は、40年以上取材を重ね、これまでにも「沖縄の絵本」を描いてきました。
(『とんとんみーときじむなー』[1987年]『てっぽうをもったキジムナー』[1996年]『やんばるの少年』[2019年、いずれも童心社・刊])

本作では、長年の取材の集大成として、真っ正面から「沖縄戦」を描きます。

読者の声

読者さま

傷はまだまだ続いています。過去の事ではすまされない。(65歳・女性)

孫の誕生日には、絵本をプレゼントする為書店で選んでいます。その際自分で読みたい本があると買っています。
私は、沖縄出身です。私の両親、祖父母、兄もこの戦禍に巻き込まれ、祖父と兄を目の前で亡くしたそうです。おばは、他の場所で。この夏2回目の平和の碑へ行き刻まれた名前を指でなぞりました。大好きな田島先生が沖縄戦を絵本にして下さっているだけで買いました。大人、子ども、孫、知人、政治家に読んでもらいたい。先生ありがとうございます。79年前の事ですが、傷はまだまだ続いています。過去の事ではすまされない。
読者さま

話に吸い込まれるようジィーッと聞いてくれました。(71歳・女性)

中学校での朝の読み聞かせに2回(2年生と3年生)使いました。本土復帰50年で沖縄のことがよくテレビなどでも特集されているのを見ます。新聞紙上の紹介でこの絵本を知り、手に入れました。ぜひ中学生にと。私に与えられる時間は10分間です。「ぼくは なきません。手がなくなっても、なきません。」の所まで読みました。生徒も担任も、話に吸い込まれるようジィーッと聞いてくれました。後で司書の先生が図書だよりに写真入りで生徒の感想を載せてくれました。
中2生徒の感想「戦争中の沖縄での物語でした。とても残酷で胸が苦しくなりました。戦争のない時代に生まれることができ幸せ。」
読者さま

この本は戦争の不条理を正面から訴えている!!(77歳・男性)

今もつづく沖縄差別。「0.6%しかない沖縄に70%の米軍施設」今、知事選がたたかわれ、デニー前知事もよくこの数字を出される。辺野古基地反対も。軍の施設、装備というのは人殺しのためのものだ。地球環境が人類が生きていく上で厳しさが増しているというのに、今またウクライナで戦争。第二次世界大戦で沖縄にされたむごい事実の数々。この本は戦争の不条理を正面から訴えている!!
読者さま

すごくすごく、こころが動く絵本でした。(51歳・女性)

最後の「戦争のくるしみを一番しっているのは、ぼくたちなんだから。」のことばが、こころに響き、絵本の中の人間の表情が戦争を通しての命の恐ろしさ、無念さ、はかなさが描かれていて、すごくすごく、こころが動く絵本でした。大切にしたい一冊です。ありがとうございました。
読者さま

絵本で初めて泣いた。(74歳・女性)

絵本で初めて泣いた。九死に一生で父は戦場から帰り、第二の人生は人のために生きると言い切った。戦争のことは多くは語ろうとしなかったが、亡くなった父の頭がい骨には砲弾がくいこみ、とろうとしてもはずれなかった。つきぬけていたなら、私の存在は無かった。
人を傷つける痛みを分かる人間がなぜ鬼となり何百 何千もの命をうばうことができるのだろう。
読者さま

目の表情から伝わってくるものがあります。(67歳・女性)

もともと、たじまさんの味のある絵が好きでして、今回のせいとくの目を通して戦争のおろかさを描いているところが良いと思いました。目の表情から伝わってくるものがあります。
読者さま

悲惨な戦争の保存資料としても貴重です。(63歳)

地上戦が唯一あった沖縄の子どもの目線からの当時が、わかりやすい文と絵で表現されていて、読みきかせしてあげたく購入しました。悲惨な戦争の保存資料としても貴重です。
読者さま

沖縄の美しさとあまりにもかなしい歴史を絵本で子どもたちに知らせる。(60歳・女性)

今年は沖縄が日本に復帰して50年の節目です。でも、50年前に沖縄の人々が心の底から願った姿なのでしょうか。沖縄の美しい自然を描いた『とんとんみーときじむなー』、『てっぽうをもったキジムナー』も持っています。沖縄の美しさとあまりにもかなしい歴史を絵本で子どもたちに知らせる。私も読み手として子どもたちの前でよみつづけられる人間でいたいです。
読者さま

現実感を持って読みました。(65歳・女性)

保育士、お話会などで読みきかせをしていて、8月は反戦絵本(?)を読みますが、あまり沖縄のことは知りませんでした。広島や、動物のことが主でしたが、『おきなわ島のこえ』ではじめて沖縄戦のことを知り、今『なきむしせいとく』で、もっと現実感を持って読みました。この機に、子どもたちに色々沖縄の本を読みたい。
読者さま

読んでいて涙が出そうになりました。(72歳・女性)

「ぼくは なきません。手がなくなっても、なきません。」読んでいて涙が出そうになりました。沖縄の基地、本当に申し訳なく感じています。
又、ウクライナの件で防衛費増加等、納得できないです。平和は力では守れない!!国のリーダーに考えて欲しいです。
読者さま

作者の沖縄への強い想いがどのページにもあふれています。(82歳・女性)

何度読んでも泣いてしまいます。
作者の沖縄への強い想いがどのページにもあふれています。沖縄で暮らして16年、沖縄戦や沖縄の歴史、たくさんの事を学びました。この本を通して大人も子どもも平和について語り合って欲しいです。
読者さま

せいとくの物語はその後を生きる犠牲者すべての人の物語のように感じました。(保育士・61歳・女性)

この絵本の原画展で購入しました。
裏表紙の真っ赤なハイビスカスがこれからを生きるせいとく、あるいはいまを生きている私に「もう泣かないで」と語りかけているようでした。
戦争犠牲者は死んだ者だけではない、せいとくの物語はその後を生きる犠牲者すべての人の物語のように感じました。

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