2023.08.08

<2023年版・連載>この夏の読書感想文に! 学年別おすすめ作品(小学校5・6年生)

ここ数年の新刊と定番作品から、読書感想文におすすめの作品を学年別に3回にわけてご紹介します。
第3回は「小学校5・6年生」むけです。
(「1・2年生」むけはこちら)(「3・4年生生」むけはこちら)

<小学校5・6年生>

◆ぜひ一度は読んでほしい! 動物ノンフィクションの名作
 『オオカミ王 ロボ』[図書館版] 
176ページ (アーネスト・T・シートン 文・絵/今泉吉晴 訳・解説) 

 ぜひ子どもたちに読んでほしい「シートン動物記」シリーズの代表作。シートンが大切に考えていた野生動物の個性や生き方を、長年にわたってシートン研究を重ねている動物学者・今泉吉晴氏がわかりやすく、読みやすい物語に訳しました。
シートンの作品は、すべてが事実に基づいたもの。事実に基づいた物語だからこそ、動物学的発見が随所にちりばめられていています。
この「シートン動物記」シリーズでは、子どもたちにもわかりやすく丁寧な解説を、各巻に約40~70頁収録。物語の背景となった社会や、動物たちの習性、シートンの思想などを、Q&A形式でわかりやすく解説しています。

また、今までの「シートン動物記」と異なり、美術学校を卒業したプロの画家でもあったシートン自身の絵を100点近く各巻に収録。動物学者であり、ナチュラリストとして環境教育の先駆者でもあったシートンの伝えたかった、動物たちの本当の姿を伝えています。


 

◆人気作家いとうみくさんのデビュー作
『糸子の体重計』
(いとうみく 作/佐藤真紀子 絵)256ページ

食べることが大好きな細川糸子。
転校生の高峯さんが体重のことをからかわれたのをかばったことから、なんと糸子がダイエットをすることに……。
糸子と、町田良子、高峯理子、坂巻まみ、滝島径介のクラスメイトたち5人それぞれの視点から描かれた短編5編からなる、小学校高学年から大人の方にもおすすめの人気作品です。

*第46回日本児童文学者協会新人賞
*全国学校図書館協議会選定
*日本図書館協会選定


◆見ている景色はみんなちがうけれど、歩みよることはできる
『空から見える、あの子の心』
(シェリー・ピアソル作 久保陽子訳 平澤朋子絵)344ページ

エイプリルが気にかけている男の子、ジョーイ。寝そべったり、校庭を歩き回ったりする不思議な子。その行動には意味があって……。
視覚的な特性をもつために、他人とうまくかかわることができない男の子ジョーイと、周囲の変化についていけず、自分を「はみだし者」だと感じているエイプリルとの心の交流を描く。

*全国学校図書館協議会選定
*福井県優良図書推奨(2022年)
*紹介記事
https://www.doshinsha.co.jp/news/detail.php?id=2562


◆命とむきあい家族のあり方をみつめた感動作
『ハニーのためにできること』
(楠章子 作/松成真理子 絵)128ページ

ふたばのおばあちゃんが亡くなって、ハニーという老犬を引き取ることになりました。そうしなければ保健所などにつれていかねばならないので、ふたばがお母さんを説得したのです。しかし、やがてハニーは重い病気になってしまいました。獣医の先生に相談し、ふたばは両親とともにいっしょけんめい看護しますが、別れの時が近づいてきます。ふたばは、ハニーのために何ができるか必死に考えました……「命」を見つめる感動作。

*紹介記事
https://www.doshinsha.co.jp/news/detail.php?id=1706


 

◆わたしの1日がもっとすてきになりますように!
『ひまりのすてき時間割』
(井嶋敦子・作 丸山ゆき・絵)207ページ

「朝のおまじない」「夜のおまじない」……。
やりたいことがあると夢中で突っ走る元気な女の子、ひまりの「時間割」を開いたら?
ADHDと自閉スペクトラム症(ASD)の特性を持つ主人公ひまり。
ひまりが自分のありのままを見つめ、受け入れ、好きになっていく様子が「時間割」をとおして読み手に迫ってきます。

*全国学校図書館協議会選定
*日本子どもの本研究会選定
*厚生労働省社会保障審議会推薦児童福祉文化財(2021年)
*長野県社会福祉審議会児童福祉専門分科会 推薦図書(2022)

*紹介記事
https://www.doshinsha.co.jp/news/detail.php?id=2535





読書感想文におすすめの作品を学年別に3回にわけてご紹介しました。
心に残るお気に入りの1冊を、ぜひこの夏みつけてみてくださいね。