単行本図書

ひまりのすてき時間割

井嶋敦子 作/丸山ゆき

ひまりは、やりたいことがあると夢中で突っ走る元気な女の子。じっとしていられなくて、わすれもの一番、ケアレスミス一番、ケンカっぱやいの一番だけど、明るくて、みんなから愛されていた。ところが、六年生になった途端、まじめな担任・安部深雪先生とそりが合わず、しかられてばかり。ついには、「ティッシュ万札事件」が起こった。ひまりのポケットティッシュに、なぞの一万円札が入っていて、大さわぎになってしまったんだ!
親友の真由が心配していたら、ひまりはしだいに元気を取りもどした。そして、「見て見て!」といいながら、ひまりがてわたしてくれたのが、「ひまりのすてき時間割」。ひまりが、「すてき」を目指して試行錯誤する毎日をつづったノートだった。
ひまりはどんな思いを抱えているんだろう? 元気になった理由は何だろう? 朝のおまじない? ただいまのおまじない? 夜のおまじない? 真由が、気になって「ひまりのすてき時間割」を読み進めていくと……。

  • 全国学校図書館協議会選定/日本子どもの本研究会選定/厚生労働省社会保障審議会推薦児童福祉文化財(2021年)/長野県社会福祉審議会児童福祉専門分科会 推薦図書(2022)/第8回児童ペン賞(2022)
  • 定価1,430円 (本体1,300円+税10%)
  • 初版:2021年11月15日
  • 判型:四六判/サイズ:19.4×13.4cm
  • 頁数:207頁
  • 小学5・6年~
  • ISBN:978-4-494-02075-1
  • NDC:913

感想を書く

内容説明

ひまりは、やりたいことがあると夢中で突っ走る元気な女の子。じっとしていられなくて、わすれもの一番、ケアレスミス一番、ケンカっぱやいの一番だけど、明るくて、みんなから愛されていた。ところが、六年生になった途端、まじめな担任・安部深雪先生とそりが合わず、しかられてばかり。ついには、「ティッシュ万札事件」が起こった。ひまりのポケットティッシュに、なぞの一万円札が入っていて、大さわぎになってしまったんだ!
親友の真由が心配していたら、ひまりはしだいに元気を取りもどした。そして、「見て見て!」といいながら、ひまりがてわたしてくれたのが、「ひまりのすてき時間割」。ひまりが、「すてき」を目指して試行錯誤する毎日をつづったノートだった。
ひまりはどんな思いを抱えているんだろう? 元気になった理由は何だろう? 朝のおまじない? ただいまのおまじない? 夜のおまじない? 真由が、気になって「ひまりのすてき時間割」を読み進めていくと……。

読者の声

読者さま

とても具体的で分かりやすい内容でした。(64歳・女性)

子育て支援に関わっています。発達障害の子どもがどんな風に感じ、何に困っているか、とても具体的で分かりやすい内容でした。支援者、保護者にも勧めたいと思います。
読者さま

気持ちをかえる「とくべつな力」(9歳・女性)

発達しょうがいの子は、悪いいんしょうしかありませんでした。でも、主人公のひまりちゃんは、「深雪先生」のいんしょうを一気にかえました。
発達しょうがいの子はかならずしも「ダメダメな子」なのではありません。ひまりちゃんのように、気持ちをかえる「とくべつな力」がある子がいるかもしれません。そのような子に会えたらいいです。
読者さま

何回か読んで、参考にしたいと思います。(73歳・女性)

孫を見ているようで、すいこまれるように一気に読んでしまいました。
でも私自身もどうしてこんな性格なのかと反省したり、自己嫌悪におちいったり悩む事があるので、もっと前向きに生活しようと思わされました。
何回か読んで、参考にしたいと思います。

もっと見る

関連情報

2022/8/3

<2022年版・連載>この夏の読書感想文に! 学年別おすすめ作品(小学校5・6年生)

ここ数年の新刊から、読書感想文におすすめの作品を学年別に3回にわけてご紹介します。第3回は「小学校5・6年生」むけです。(*<2022年版・連載>「小学校1・2年生」むけ読書感想文におすすめの作品はこ ...

続きを読む

2022/1/28

<コラム>童心社2021年新刊読みものをふりかえり! ―小学校高学年向け・大人の方におすすめ編―

2021年に刊行した童心社の新刊読みものから、小学校高学年向け、そして大人の方におすすめの作品をご紹介します。≪小学校5・6年生~≫★『ひまりのすてき時間割』(井嶋敦子 作/丸山ゆき  絵)ひまりは、 ...

続きを読む

2021/11/22

<新刊紹介>わたしの1日がもっとすてきになりますように!『ひまりのすてき時間割』

今回ご紹介するのは、11月に刊行となった新刊読みもの『ひまりのすてき時間割』です。小学6年生、橋本ひまり。ひまりはやりたいことがあると夢中でつっ走る元気な子です。じっとしていることは苦手で、忘れ物は1 ...

続きを読む

2021/11/16

<メディア>『ひまりのすてき時間割』のプレスリリースを配信しました。

11月の新刊読み物『ひまりのすてき時間割』のプレスリリースを配信しました。下記URLよりご覧いただけます。https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000 ...

続きを読む

もっと見る

書評

「ハッタツショウガイ」かもしれないあなたへ 母のひろば691号(2021年12月15日発行)
 最近、新聞にもテレビにもネットにも、「ハッタツショウガイ」はあふれてる。だから誰もが知ってる言葉になった。でも、その中身を誰もがきちんと分かってるかというと、だいぶ怪しいんじゃない? と私は思う。みんな「自分とは関係ない、対岸の話」って思ってない?
 実はそうじゃなくて、金手小6年1組の橋本ひまりのように、あなたの身近に意外といる。そして、もしかしてあなただってそうかもしれない。ただ気付いてないだけ。
 それは特別な事じゃなくて、誰でも1人1人が違う、その違いがちょっと大きいだけ。その違いを「オマエハワタシトチガウ」なんて言わずに、ほんのちょっと気持ちを想像してあげて、ほんのちょっと工夫してあげたら、それでうまくいくんじゃない? そしたらみんなハッピーじゃない?
 そんな事をひまりは伝えてくれているのかも知れないし、「ほら、私みんなと違ってちょっと変だけどハッピーだよ」というひまりの顔を見ていると、「あなたは他の人と違うからこそひまりなんだよ、それでいいんだよ」ってにっこり笑って伝えたくなる。ひまりと出会った人がそんな事を感じてくれて、ちょっとだけ周りの人の気持ちを想像して、それが周りの人にもつながっていって……。そしていつの日か、「ハッタツショウガイ」なんて言葉を使わなくて済む世界になったらいいなぁ。
渡部泰弘/秋田県立医療療育センター小児科

もっと見る