ハニーのためにできること
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ふたばのおばあちゃんが亡くなって、ハニーという老犬を引き取ることになりました。そうしなければ保健所などにつれていかねばならないので、ふたばがお母さんを説得したのです。しかし、やがてハニーは重い病気になってしまいました。獣医の先生に相談し、ふたばは両親とともにいっしょけんめい看護しますが、別れの時が近づいてきます。ふたばは、ハニーのために何ができるか必死に考えました……「命」を見つめる感動作。
- 定価1,210円 (本体1,100円+税10%)
- 初版:2018年12月20日
- 判型:A5判/サイズ:21.6×15.1cm
- 頁数:128頁
- 小学3・4年~
- ISBN:978-4-494-02056-0
- NDC:913
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内容説明
ふたばのおばあちゃんが亡くなって、ハニーという老犬を引き取ることになりました。そうしなければ保健所などにつれていかねばならないので、ふたばがお母さんを説得したのです。しかし、やがてハニーは重い病気になってしまいました。獣医の先生に相談し、ふたばは両親とともにいっしょけんめい看護しますが、別れの時が近づいてきます。ふたばは、ハニーのために何ができるか必死に考えました……「命」を見つめる感動作。
読者の声
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私にとっても、娘にとっても大事な一冊になりました(37歳・女性)
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この本に出会えたことに感謝します。
小2の娘が自ら「これがほしい」というので購入を申し込みました。
先日、学校から娘が届いた本を持って帰ってきました。
本を読んで驚きました。
ちょうど、病気を患っていた私の母が、一週間前に他界し、子どもらは、看取りから骨あげまでを経験した、まさにその一部始終がそのまま描かれていたからです。
娘はあっという間に読み終わりました。
私にとっても、娘にとっても大事な一冊になりました。ありがとうございます。
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すごく心があたたかくなる(10歳・女性)
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ハニーのことをふたばが思うきもちのつよさがつたわってきました。さいごまで(あとがきまで)よみました。すごく心があたたかくなるようなおはなしでした。さいごになきそうになってしまいました。ありがとうございました。
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これから、この本をずっと大切にしていきたいです。(10歳・男性)
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ぼくの、かっている犬もがんなんです。
この本を読んで、「毎日さんぽや、いっしょにいてあげなきゃ」と思いました。理由は、ずっと姉の2人にまかせて、ぼくだけ、ゲームをしたりだとか、テレビをみてたりとか、あったんです。だから「毎日さんぽやいっしょにいてあげなきゃ」と思いました。
この本を読んでたすかりました。これから、この本をずっと大切にしていきたいです。
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たくさんの方に読んでもらいたい(55歳・女性)
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命をあずかる。動物を飼うことはただかわいがるだけじゃなく、看護も介護も必要。その髄のところをやさしく素直に、それでいて一生懸命な心のこもった姿として描かれていて、みんなが主人公のふたばの気持ちになって考えられるお話でした。あーちゃん、ママ、くみおばさん、そしてパパ、おじさんいとこたち、どの人物も多面的でリアル! それも心に響きました。ありがとうございました。たくさんの方に読んでもらいたいです。絵とお話がぴったりでした。絵の素敵さも♡
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動物を飼っている子どもたち、また高齢者にも読んでもらいたい作品(女性)
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何か飼ったことがある人、今飼っている人、子どもたちに読んでもらいたい作品ですね。動物と生活するということは、楽しいことばかりではないこと、死を看取ることを知らせてくれますね。高齢者を家で看取ることも少なくなりましたので。
またペットをかわいがっていらっしゃる高齢者の方にも読んでいただきたいですね。自分のペットをどの方に頼むか……考えてしまいました。
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1つの命が終わるのを真摯に書き綴った傑作(図書館関係者)
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大変良かったです。
楠先生と言えば『ばあばは、だいじょうぶ』がありますが、こちらも負けず劣らず心を揺さぶられました。
先生の体験が元になっている分、細部のリアリティを感じます。
1つの命が終わるのを真摯に書き綴った傑作だと思います。
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小学生、動物を飼おうと思う人に読んでもらいたい作品(教育関係者)
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動物を飼おうと思う人に読んでもらいたい作品だなと思いました。
ある日、おばあちゃんが亡くなり、犬のハニーが残された。
その犬を飼うことにしたふたばですが、ハニーはもうおばあちゃん。
白内障だったり、病気もあり、ハニーは長くありません。
「その時」が来るまで何ができるのか、必死で考えるふたばとパパ、ママ。
とてもいいお話でしたた。小学生におすすめです。
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動物を飼うことの責任・喜び・大変さや難しさ。そういった一言で伝えづらいいろんな事を教えてくれる物語です(図書館関係者)
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松成真理子さんの描く老犬ハニーは、名前そのままのハチミツ色の優しい眼差しの犬です。田舎で暮らすお祖母ちゃんの唯一の家族だったハニー。お祖母ちゃんと最後まで一緒に居てくれたハニー。ひとりぼっちになったハニーを、ふたばの家族が引き取る事にしました。
動物を飼うことの責任・喜び・大変さや難しさ。そういった一言で伝えづらいいろんな事を教えてくれる物語です。
楠章子さんの優しくてさりげない文章が、とても読みやすく、ふたばちゃんと一緒に泣きました。
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ぜひ大人も読んでほしい一冊です。うるっときっぱなしでした。(書店関係者)
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亡くなったおばあちゃんのためにも、老犬ハニーを引き取ることに。しかしながら、ハニーは重い病気を患い、日に日に元気が無くなっていく。1日でも1時間でも長く生きられるように、ハニーのためにできることを尽くす小学生ふたばのおはなし。
ハニーと過ごした日々は、ふたばにとってはあっという間だったと思う。
それだけ夢中になれたこと、あとから悔やむことがないようにと迫り来る死と全力で闘ったこと、"純粋な一生懸命"がハニーのためにできたことであり、ハニーは安らかな眠りにつけたに違いない。
亡くなったおばあちゃんへの思い、自分への約束、親や親戚に対する不安、お医者さんの支えなど、ストーリー展開が子どもの感情の幅を広げてくれます!
ぜひ大人も読んでほしい一冊です。仕事に家庭に自分自身に、大人の事情で諦めなければならないこともたくさんあるかもしれませんが、子どもの頃は誰もが持っていたであろう純粋さを思い出させられました。
私も犬を飼っていて似たような経験をしました。親目線でストーリーを追うこともできましたので、うるっときっぱなしでした。
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書評
- 母のひろば656号 2019年1月15日
- かなしみのむこうから、 ふくらんできたもの…… 今関信子
読み終えて表紙に戻ると、不安そうなハニーの目が、まっすぐこちらを見ていました。この目は、主人公のふたばを見つめた目ですが、読者の1人1人を見つめる目です。飼い主が死んで居場所がなくなった老犬を、どうするかから物語は動きます。おとなたちは誰もが手一杯で、「保健所」を考え始めた時、勇気をふりしぼってふたばがいいます、 「ハニーを、飼いたい!」。その時から、老犬の最晩年が描き出されていきます。
楠 章子さんは、認知症が進行する「ばあば」の困惑とその家族の姿を、『ばあばは、だいじょうぶ』(童心社)で描いて、たくさんの読者の心を捉えました。『ハニーのためにできること』は、その先を描いた作品です。快復するあてのなくなった命のそばで、ふたばの家族は生きていくことになりました。読者が他人事ではなく、起こっている出来事ひとつひとつとていねいに向かいあえるのは、作者が紡ぎ出すしっとりした言葉の力です。
「ぬくもりがきえていくのを感じながら、こみあげてくるのは、かなしみ……だけではありませんでした。ハニーをいとおしいと思う気もちが、心のおくからふくらんできます。」
表紙の不安げなハニーに、「よかったね、ハニー」と、私は声をかけました。そして、命を大切にするということは、こういうことなんだと、胸を熱くしながらうなずいています。
(いまぜき のぶこ/作家)
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