2023.07.29

<ニュース>東京家政大学にて紙芝居講座を行いました!

先日、東京家政大学板橋キャンパスにて、紙芝居講座を行いました。
受講したのは、家政学部児童学科の4年生のみなさん。
講師を務めたのは、紙PROメンバーでもある童心社編集部の橋口です。

「みなさんは、紙芝居ってどんなものだと思いますか?」

こんな問いかけからはじまった、今回の講座。

紙芝居は日本で生まれた文化であること、さまざまな場で演じられるようになっていく中で、保育現場で子どもたちに向けて演じる作品が誕生したこと、など紙芝居の歴史にふれました。

また、紙芝居の形式をあらためて確認し、そこから生まれる特性についても解説しました。

その後は、学生のみなさんに紙芝居を体験していただく時間です。

私たちが持参した紙芝居舞台を使って、脚本を読む、場面を抜く、抜いた場面を差し込む、という動きを、おひとりずつ実際にやっていただきました。
これまでの授業でも紙芝居を学んでいたということですが、オンラインだったために紙芝居舞台にふれるのは今回が初めて、という学生さんが多くいらっしゃいました。

「脚本を読むことに集中してしまう」「抜いて差し込む動作が難しい」など、とまどいつつも頑張って取り組んでくださいました。


後半は、たくさんの紙芝居の実演を観ていただきました。

はじめは、あかちゃん紙芝居『のーびた のびた』
参加型紙芝居の人気作『おおきくおおきくおおきくなあれ』では、学生のみなさんも元気な声をきかせてくれました。


『まいりま・した!』は、いろいろな生きものの「舌」について楽しみながら知ることができる自然科学のジャンルの作品。
わらべうたがモチーフになった『おふねがぎっちらこ』は、6月に刊行されたばかりの新刊です。うたにあわせて場面を上下に動かす演出も楽しんでいただきました。
昨年刊行された「かみしばい 世界の名作劇場」からは、『きたかぜとたいよう』を実演。
日本の民話『かっぱのすもう』も演じました。
そして最後に演じたのは、1970年刊行のロングセラー紙芝居『ロボット・カミイ ちびぞうのまき』です。



今回参加してくださったみなさんのご感想から、一部をご紹介します。

●今までなじみがなかった紙芝居にとても興味がわきました。絵本にも紙芝居にもそれぞれのよさがあると思うので、どちらも活用していけたらいいなと思いました。今後、紙芝居のさまざまな作品に出会いたいと思います。

●自分たちが観る側に徹する、というのはほとんど経験したことがなかったので、間があることで想像する余地がうまれることや、問いかけの楽しさを実感することができました。

●紙芝居だからこその表現、スピード感、物語の世界にひきこまれる感覚、一体感を、今度は自分自身が伝える側として楽しんでいきたいと思います。

講座を受講くださったみなさん、ありがとうございました!
ぜひこれから子どもたちと紙芝居をたくさん楽しんでくださいね。

童心社紙PROでは、これから園の現場にのぞむ学生のみなさんに、もっともっと紙芝居にふれていただきたいと願っています。
児童文化に関する授業の一環として、または保育実習に臨むみなさんへの事前授業として、紙芝居を学ぶ機会を設けてはいかがでしょうか。

講座のご要望は童心社ホームページからお寄せください。
https://www.doshinsha.co.jp/kamishibai/school/form.php
のーびた のびた

あかちゃんかみしばい ぱちぱち にっこり

のーびた のびた

福田岩緒 脚本・絵

のーびたのびたなーにがのびた? びゅーんと、ぞうさんのはながのびた。楽しい擬音とともに、いろんなものがのびーる紙しばい。

  • 0・1歳~
  • 2006年9月1日初版
  • 定価1,650円 (本体1,500円+税10%)
  • 立ち読み
おおきくおおきくおおきくなあれ

まついのりこかみしばい ひろがるせかい

おおきくおおきくおおきくなあれ

まついのりこ 脚本・絵

小さな小さなぶたがいっぴきいるよ。みんなで「おおきくおおきくおおきくなあれ!」って、声をそろえて言ってみよう! 声に合わせて場面を抜くと、わあ、ぶたが大きくなった! こんどはたまごがひとつ。みんなで「おおきくおおきくおおきくなあれ!」すると、わあたまごも大きくなった! あれ? たまごがわれはじめたよ。なにがうまれるのかな? 
最後はみんなで小さなケーキを「おおきくおおきくおおきくなあれ!」大きくなったケーキをみんなでたべて、おいしいね。

子どもたちの声の参加で紙芝居が進行する楽しい参加型紙芝居。みんなで楽しんで、うれしい気持ちを共感できる、人気ナンバーワンの紙芝居です。

  • 2歳~
  • 1983年4月1日初版
  • 定価1,650円 (本体1,500円+税10%)
  • 立ち読み
まいりま・した!

年少向けかみしばい どうぶつ こんにちは!

まいりま・した!

キム・ファン 脚本/後藤範行

アリクイとカメレオンとキリンは、長い舌がじまんです。みんな自分が一番だと思っているので、見せ合うことになりました。アリクイは舌で小さい虫をつかまえます。カメレオンは舌で遠くの虫をつかまえます。キリンは、木の枝に舌をぐるぐる巻き付けて、葉っぱをもぎとります。するとカメレオンが「あれくらい、おれにもできるぜ」。そしたらキリンが、舌を自分の鼻のあなにぺろーんと入れちゃった。みんなすごいね、まいりました!

  • 3歳~
  • 2019年8月31日初版
  • 定価1,540円 (本体1,400円+税10%)
  • 立ち読み
おふねが ぎっちらこ…

2023年度定期刊行紙しばい ともだちだいすき

おふねが ぎっちらこ…

さいとうしのぶ 脚本・絵

ソーセージが、おふねをこいでふかふかパンのところへついたら、ホットドッグのできあがり!
めだまやきにポテト、てんぷらたちは、おふねをこいで、どこにいくのかな?
どんな料理になるのかな?

  ♪おふねが ぎっちらこ 
   ぎっちらこ ぎっちらこ…

わらべうたのリズムが楽しい紙芝居。

  • 4・5歳~
  • 2023年6月1日初版
  • 定価2,090円 (本体1,900円+税10%)
  • 立ち読み
きたかぜとたいよう

かみしばい 世界の名作劇場

きたかぜとたいよう

こがようこ 脚本/長谷川義史

ある日、北風と太陽が力じまんをすることになりました。
旅人のコートをぬがせたほうが勝ちです。

まずは、北風がびゅーびゅーふきまくりました。
ところが旅人は、コートをぬぐどころか、ボタンをしっかりとめてしまいました。
北風は、もうへとへと。

すると今度は太陽が光をふりまきはじめ……。

日本でもさまざまな形で語られてきたイソップ童話の「きたかぜとたいよう」が、迫力ある紙芝居になりました。

  • 3歳~
  • 2022年7月31日初版
  • 定価1,650円 (本体1,500円+税10%)
  • 立ち読み
かっぱのすもう

わらいばなしがいっぱい

かっぱのすもう

渋谷勲 脚本/梅田俊作 画/松谷みよ子 監修

すもう好きのじいさまが田の草とりをしていると、かっぱがつぎつぎやってきて、すもうをとろう、すもうをとろうといいます。

  • 小学1・2年~
  • 1984年9月1日初版
  • 定価2,090円 (本体1,900円+税10%)
  • 立ち読み
ロボット・カミイ ちびぞうのまき

ロボット・カミイ

ロボット・カミイ ちびぞうのまき

古田足日 脚本/田畑精一

ごみすてばで、空き箱からせかいいちのロボットを作ることを思いついた、たけしとようこ。ふたりで作ったロボットは、紙の箱でつくったから、名前はカミイ。
「きみはロボット・カミイなのよ。わかったら へんじしろ」
すると、ロボットは本当に返事をして、
「いいいーだ。
 ぼくは、ひとに ぼくのなまえを
 おしえてもらうほど、ばかじゃないよ」
そういうと、カミイは外へとびだしていってしまいますが……。

あたらしい友だちとの出会いを描いた、紙芝居「ロボット・カミイ」 (全4巻)シリーズの第1巻。
カミイとの出会いを描いたこの第1作につづき、クラスへの入園を描いた第2作『ロボット・カミイ げきあそびのまき』、園行事を描いた第3作『ロボット・カミイ おみせやさんごっこのまき』そして別れをえがいた4作『ロボット・カミイ ロボットのくにへかえるのまき』があります。

  • 3歳~
  • 1970年11月1日初版
  • 定価2,090円 (本体1,900円+税10%)
  • 立ち読み