童心社のおはなしえほん

まいごのモリーとわにのかばん

こまつのぶひさ 文/はたこうしろう

ひつじのモリーは、おでかけするのがだいすきです。
森でも海でも沼地でも、ひとりでおでかけできるのでした。
でも、だいたいまいごになるのです。
おとうさんがくれた、わにのかばんをもって、きょうもおでかけするのですが……
きまぐれで、いきあたりばったりのモリーの姿は、幼い子どもそのものです。
どこへでも歩いていけるモリーを、そっと見守るのは、なんとわにのかばん!?
ユーモラスでいて心あたたまるお話です。
審査員の満場一致で、第13回絵本テキスト大賞を受賞した作品です。

  • 第13回絵本テキスト大賞・大賞/全国学校図書館協議会選定
  • 定価1,430円 (本体1,300円+税10%)
  • 初版:2022年2月28日
  • 判型:B5変型判/サイズ:20.7×22.2cm
  • 頁数:34頁
  • 4・5歳~
  • ISBN:978-4-494-01641-9
  • NDC:913

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内容説明

ひつじのモリーは、おでかけするのがだいすきです。
森でも海でも沼地でも、ひとりでおでかけできるのでした。
でも、だいたいまいごになるのです。
おとうさんがくれた、わにのかばんをもって、きょうもおでかけするのですが……
きまぐれで、いきあたりばったりのモリーの姿は、幼い子どもそのものです。
どこへでも歩いていけるモリーを、そっと見守るのは、なんとわにのかばん!?
ユーモラスでいて心あたたまるお話です。
審査員の満場一致で、第13回絵本テキスト大賞を受賞した作品です。

読者の声

読者さま

とてもおもしろく不思議な絵本(40歳・女性)

最初どんな話だと思いながら子供(5歳)に読み聞かせているうちにとても面白い絵本で不思議な感じもしました。 ワニはかばんだけど生きてるんだ、カエルもと思いながら読んでいて子供もキラキラした目で見ていてくれました。
読者さま

モリーのあいぼうだね。(7歳・女性)

わにのかばん、ちょっとこわいけど、かわいくてただのかばんじゃない!モリーのあいぼうだね。
読者さま

園の子ども達もモリーが大好きです。(51歳・女性)

まいごになってしまう、お約束の展開を楽しませてもらっています。絵もお話もほっこりして素敵ですね。園の子ども達もモリーが大好きです。ごっこ遊びで真似をしていたりします。これからも楽しいお話を期待しています。
読者さま

子どもと重なり愛おしい。(52歳・女性)

モリーの自信たっぷりの顔。カッコイイとかわいいが、子どもと重なり愛おしい。
わにのかばんといっしょに、どこへでも冒険にでかけてほしいです。元気がでます。おもしろい、たのしい本でした!
読者さま

今年ナンバーワンに好きな絵本です。(55歳・女性)

今の時点で、今年ナンバーワンに好きな絵本です。根拠なき自信満々なモリーが大変いいです。子どものあるべき姿だと思います。
読者さま

娘と共に見入っています。(31歳・女性)

かばんがわに。しかもしゃべる…! 「よっぽどのことです。」「ひどいねぇ。」などワードチョイスがおもしろいなぁと感じました。娘も内容(文章)を大体暗記するほど気に入っています。
最後の街の風景も描きこまれており、娘と共に見入っています。(夕焼けなのもgood!!)
読者さま

ひつじのモリーがかわいくてよかったです。(60歳・女性)

わにの口の中でかえるのさいふが、ぷかぷかういているところや、口の中に入ってモリーが家に帰っていくところがとてもおもしろかったです。絵もひつじのモリーがかわいくてよかったです。たくさんのパンの絵では、自分のパンを選び、町の絵では、どこからどうやって帰ったのかなと考えながら楽しめて、もりやうみ、ぬまち、行きたかったまちはどこなんだろうと探して遊べました。ひつじは好きな動物なので、これからもモリーが、わにのかばんを持っておでかけする話を読みたいと思いました。

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書評

おうちに帰れるから、迷子はすてき! 母のひろば695号(2022年 4月15日発行)
 出版されるのを、楽しみにしていました。第13回絵本テキスト大賞で、私を含めた選考委員全員一押しの、大賞受賞作だったからです。
 こまつのぶひささんのお作です。
 ひつじのモリーはおでかけがだいすき。おとうさんがくれたわにのかばんを持って、ひとりでまちへ出かけるのですが、道をまちがえて迷子になったようです。さて……。
 絵本の魅力のひとつは、ページをめくっていくワクワク感です。テンポのいい心弾むストーリー展開は、絵本にぴったり。文字の行間からイメージが広がり、ビジュアルとしての絵がたちあがってくる、うれしいテキストでした。
 このお話のおもしろさは、モリーとわにのかばんの対等な関係性にあると思います。モリーにモリーの意思があるように、わにのかばんにはわにのかばんの確固たる意思があります。だからモリーにとって、わにのかばんの取り扱いはなかなかやっかいなのです。
 モリーにまったなしの要求をしますし、肝心な時に、かばんの口を閉じてしまい開いてくれません。でも、モリーは思い出します。おとうさんが教えてくれた、わにのかばんの口が絶対に開く方法を。
 道をまちがえても、迷子になっても、モリーは不安になるどころか元気いっぱい。だって、だいじょうぶなのです。ちゃんとおうちに帰れるのです。モリーがひとこと、「おうち かえる」と言えば。
 絵は、はたこうしろうさんです。
 はたさんご自身が、楽しんで描かれたことがよくわかります。モリーをとりまく世界が大きく広がりました。
 ぎゅっと抱きしめたくなるチャーミングなモリー。ずしんと存在感あふれるわにのかばん。名脇役は居場所を時々追い出される、かえるのさいふ。三者のしぐさや表情で、楽しさがぱんぱんにふくらみます。
 見開き最後のページは、モリーのおうち周辺の俯瞰図です。「モリーはここを通ったんだ」「あ、おかあさんが待ってる」。読者の子どもたちの声が聞こえてきそうです。それにしてもモリーが住んでいる地域って、とってもすてき。おでかけしたくなる所だらけです。きっとモリーは、またひとりでおでかけして、どこかで迷子になるにちがいありません。
 わにのかばんはモリーが大好き。見返しが愉快です。あれもこれもやってみたいモリーに、まあ実に忍耐強く付きあっています。
 どこへでもおでかけができて、帰りたいおうちがあって、そのおうちにかならず帰れる。
 世界中の子どもたち、みんながそうであってほしい。モリーのようであってほしい。絵本の幸福な余韻とともに願わずにはいられません。
浜田桂子/絵本作家

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