絵本・ちいさななかまたち

ばあばは、だいじょうぶ

ばあばは、だいじょうぶ

立ち読み

カートにいれる

楠 章子 作/いしい つとむ

大好きな、やさしいばあばが、この頃変わってしまった。何度も同じ質問をしてきたり、とくいだった編み物ができなくなったり。ばあばは「わすれてしまう病気」なんだ。そして冬の寒い日、ばあばがいなくなってしまい…。

  • 定価1,404円 (本体1,300円+税)
  • 初版:2016年12月20日
  • 判型:B5変形判/サイズ:20.7×22.2cm
  • 頁数:37頁
  • 小学1・2年~
  • ISBN:978-4-494-00597-0
  • NDC:913

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老い、認知症、介護といった、とても難しい、しかし誰もが避けては通れない問題を子どもの視点から描き出しています。記憶を少しずつ失っていっても、それでも変わることのない人間性、家族の繋がりを描き出す感動作です。

読者の声

『ばあばは、だいじょうぶ』の感想
子供の課題図書を選んでいて、書店で読みながら涙を流してしまいました。私の祖母は98歳で他界しましたが、晩年の数年間は認知症でした。私の小さい頃は働く両親に変わっていつも面倒をみてくれていた祖母でした。それなのに私は、認知症で変わっていく祖母から目を背け、会うことを避けていました。数年ぶりに会った、亡くなる直前の祖母の姿を忘れることができません。後悔が残るばかりです。絵本の男の子は、ばあばに優しくそっとくつ下を履かせてあげた…。とても救われた気持ちになりました。今、これから介護に直面していく世代の人たちにも是非読んでいただきたいと思います。(41歳・女性)
『ばあばは、だいじょうぶ』の感想
本の中でばあばが「だいじょうぶだよ」とつばさにかけることばがあります。介護施設で働いてすぐ気がついたのが「だいじょうぶだよ」が魔法のことばであることです。本の中のようなことは日々目にしますが、周りの人々が受け止めて接することが大切だと思います。本の主人公のような気持ちに認知症に対して誰もが思えるような社会になると良いと思います。「だいじょうぶだよ」は言われると安心できるし、言ってあげると相手も救われます。
『ばあばは、だいじょうぶ』の感想
おばあちゃんにとって「孫」は目の中に入れても痛くないものです。「孫とおばあちゃん」お互いに心配する気持ちが愛しく描かれているお話を読ませて頂き、涙しながら心をうたれました。(M.O.さん・66歳・女性)
『ばあばは、だいじょうぶ』の感想
私の母も認知症で10年以上経過しました。介護をしていると色々な事があります。絵本を読み、そして作者の方のあとがきを読み、涙がこぼれました。あ~同じだと思いました。(K.S.さん・女性)
『ばあばは、だいじょうぶ』の感想
すごく作者のやさしさが伝わりました。これから障がい(自閉症、発達障がい)などの子どもの日常生活を絵本で紹介してほしい。子どもたちやその親に差別・けいべつなどの小さな“いじめ”の芽をつむために。(H.H.さん・51歳・女性)
『ばあばは、だいじょうぶ』の感想
ひとつひとつのできごとに、うなずきながら読みました。そうでした、私の母もこうやってだんだん表情を失っていきました。~守っているつもりで、守られている。うん、だいじょうぶ~私も笑いとばして10年看ました。腕の中で「そんな顔してちゃだめよ」という顔をして大きな息をして逝きました。20年前ですが、この絵本で昨日のことのように母の優しい笑顔がよみがえってきました。楠章子さんありがとう♡
ばあばの絵、表情がそのままに伝わってきました。久しぶりにいい絵本に出会いました。感激です。(K.M.さん・75歳・女性)
『ばあばは、だいじょうぶ』の感想
とても感動しました。今の子どもたちに伝えたい絵本の内容です。読んでいるうちに涙がこぼれて家族のやさしさでいっぱいです。この絵本はとても気に入ってます。(Y.G.さん・51歳・女性)

書評

新婦人しんぶん 2017年3月23日
広瀬恒子さんが選ぶ子どもの本 ねえ、いっしょに
朝日新聞 2017年2月3日 生活面
「認知症 子どもの視点で」
噓のない絵本『ばあばは、だいじょうぶ』(母のひろば632号)  2017年1月30日
 つばさは、ばあばが大好き。
 学校から帰ったら、楽しかった事も、悲しかった事も、困った事も、何でも、ばあばに聞いてもらいます。
 なぜって、ばあばは、いつでも、「だいじょうぶだよ」って、つばさの頭をなでてくれるから。
 つばさは、ばあばが大好き!
 でも、そのばあばが、わすれる病気になって……。
 いつしか、つばさは、ばあばのそばに近づかなくなります。
 ここで思うのは、物語には、噓(フィクションとも言う)があってもいいということです。そこに真実が秘められてさえいればいいのです。
 絵本や童話、小説も、そういうものだと思います。
 ことに、老いや死、さらに老いによる認知症などの病を、真実のまま書いて絵本にしても、書く人も読む人もただ辛いだけ。だから、最も噓を書いてはいけない人生の重い体験の物語ほど、素敵な噓をつかなくてはならない場合もあるのです。
 けれど、この物語には、目につくような噓を感じません。なのに、心に沁みる素敵な絵本になっています。画家のいしいつとむさんの心温まる画風のせいもあるでしょうけれど、なにより、作者自身が老親の介護を長期間体験し、子として家族として嘆きつつ、胸を痛めつつ、それでも最後には老親を愛おしむしかなかった深い思いが地盤になっているからこそ、この噓のない、温かな世界を構築できたのだと思います。
 この物語に登場する家族は、みな、いい人ばかりです。その中で、私は、おとなりの怒りん坊のおじさんがお気に入りでした。
 怒りん坊は人間の一面に過ぎないとわかっていても、人というものは、そういう目立つ一面だけで、他人を判断してしまいがちです。
 けれど、この物語は、そのような人の一面だけでなく、深く重層的で、時には意外に見える人の心のありようを見事に描いてくれるのです。
 そういう意味で、この絵本は、人生の悲しみの深みや、些細な事に翻弄される感情を描きつつも、それでも消えない「人の存在の愛おしさ」そのものを感じさせる物語になっているのかもしれません。
 理屈ではなく、説明ではなく、大きな噓をつくこともなく、心に沁みる物語を書くのは、とても難しいけれど、書く前に、深く感じることがあってこそ生まれる物語があります。それこそが、子どもの心にも大人の心にも沁みるこの絵本、『ばあばは、だいじょうぶ』なのです。
越水利江子/作家

2017/7/1

課題図書『ばあばは、だいじょうぶ』楠章子さんインタビューページを掲載!

『ばあばは、だいじょうぶ』(楠 章子 作/いしい つとむ 絵)が、2017年度、第63回青少年読書感想文全国コンクール課題図書・小学校低学年の部に選ばれました。

「わすれてしまう」病気になってしまった大好きなばあばを、小学生の男の子つばさの視点から描いた絵本です。

ご自身も現在お母さまの介護をされているという著者の楠章子さんに、この作品についてお話をうかがいました。ぜひご覧ください。
インタビューページはこちら続きを読む

2017/6/6

『ばあばは、だいじょうぶ』が小学校低学年向け課題図書に選ばれました!

『ばあばは、だいじょうぶ』(楠 章子・作 いしい つとむ・絵)が、第63回青少年読書感想文全国コンクール小学校低学年向け課題図書に選ばれました!
『ばあばは、だいじょうぶ』は、「わすれてしまう病気」になってしまった大好きなおばあちゃんを、小学生の「ぼく」の視点から描いた絵本。
何度も同じ質問をしてきたり、とくいだった編み物ができなくなったり…。そして冬の寒い日、ばあばがいなくなってしまいますが…。

記憶を少しずつ失っていっても、それでも変わることのない人間性、家族の繋がりを描き出した感動作です。ぜひお手にとってご覧ください。

その他の課題図書選定作品はこちらをご覧ください。続きを読む