天使のにもつ
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「頼んでまでして、なんで仕事しなきゃなんないの?しかもタダで」そんな中学2年・斗羽風汰が職場体験先に選んだのは、保育園だった。「子どもと遊んでりゃいいってこと?ありかも」本当に大丈夫なのか、斗羽風汰。
- 厚生労働省社会保障審議会推薦児童福祉文化財(2020年)
- 第66回青少年読書感想文全国コンクール 課題図書 中学校の部(2020年)
- 定価1,430円 (本体1,300円+税10%)
- 初版:2019年2月14日
- 判型:四六判/サイズ:19.4×13.4cm
- 頁数:223頁
- 中学生~
- ISBN:978-4-494-02055-3
- NDC:913
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内容説明
「頼んでまでして、なんで仕事しなきゃなんないの?しかもタダで」そんな中学2年・斗羽風汰が職場体験先に選んだのは、保育園だった。「子どもと遊んでりゃいいってこと?ありかも」本当に大丈夫なのか、斗羽風汰。
読者の声
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一生忘れられない物語となりました! (13歳・男性)
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なにもかも興味を持てない風汰、そんな中で彼が選んだ職場体験先は保育園、石塚先生と同じようにとても心配しました。
普通の子だったら捨て犬は保護してもらえるように誰かに言うはずなのに、可愛がる風汰が僕は大好きです!
身近で起こりそうなことだから1ページでもめくってしまうと止まることができない本です!!!!!!!
一生忘れられない物語となりました!
ありがとうございます
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人と人とが出会うってすてきなこと
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主人公風汰の姿にドキドキしたり、保育園の園長先生の深いまなざしにあたたかさを感じたりと、読んでいて人と人とが出会うってすてきなことだなあと感慨深かったです。風汰としおん君との交流も抑制のきいた筆致で、感動的な物語。安易なハッピーエンドでないところが良かったです。五日間の職場体験ですが、風汰の人生にとってかけがえのない財産となったことでしょう。おもしろかったです! (北海道 S・M)
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等身大の男子中学生に深く感情移入をした。(図書館関係者・男性)
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中学男子にありがちないい加減さを持った主人公、風汰が職場体験や、捨て犬を拾うサブストーリーを通して成長していく。目の前に現れた問題を解決できる訳ではないが、力が足りないなりにその問題たちから目をそらさなかった風汰に心動かされる。等身大の男子中学生に感じるからこそ深く感情移入をした。
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今まで気づかなかったことを考えていく主人公の姿が良い(図書館関係者)
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職場体験を通じて、周りの人達との交流し今まで気づかなかったことを考えていく主人公の姿が良い。
将来の夢がみつかるとか、大きな問題がスッキリ解決する訳ではないが、そこから目をそらさずにいることの大切さが感じられる内容で、読後感も良かったです。
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最後のシーンには、ちょっと予想を裏切られて、でも胸いっぱいになりました。(書店関係者・女性)
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知らず知らずのうちに周りの人たちに影響を受けながら自分の幹となるものを作り上げていくような、中学生の頃にしか体験しない気持ちの動きを、読んでいて感じました。
昨今のニュースで子供たちも見聞きする内容との絡ませ方は良し悪しの判断をしかねますが、私は無理に入れなくてもよかったのではと思いました。
最後のシーンには、ちょっと予想を裏切られて、でもこれまでのふうたくんの全てがこもっているようで胸いっぱいになりました。
大人は成長させようと思わなくていいし、子供たちも何でも前向きに学びたいと思わなくてもいいんだと、気楽になりました。
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書評
- 読売新聞:2019年4月1日(月)夕刊
- 母のひろば658号 2019年3月15日発行 本物の天使に出会える物語
- 日本児童文学者協会が編集・発行している機関誌『日本児童文学』への連載をいとうみくさんに引き受けて頂いたことから、毎号、誰よりも早く天使たちに会うことができた。職場体験に保育園を選んだ、なんとも天真爛漫な中学2年生の風汰が関わる、園児たち、園長や職員たちとの触れ合いが新鮮で、いつも次号の原稿が待ち遠しかった。
「エンジェル保育園」での職場体験が始まる。園児たちとの出会いは風汰にとっては不思議体験だった。自己紹介後、園児たちに名前を連呼される。園で亡くなったチャボと同じ名前だったのだ。そのせいか、子どもたちから注意され、指導される関係になる。そんなおかしさ満載の物語だった。
しかし、風汰になついている「しおん君」と母親の関係を知っていくとき、脳裏に「虐待」の文字がよぎる。心配が限界に達した時、土曜日の保育園に向かっていた。風汰がリンダと呼んでいる保育士の林田がいた。風汰の心配や願いなど、とっくに読まれている。しおん君にいつか泥んこあそびをさせたいという強い決意に風汰は共感する。「お母さんたちの代わりはできないけれど、ほんの少し補うことはできる」と語る園長のすごさも目の当たりにした。現在の社会を賑わせている事件を思うにつけ、風汰同様、読者も考えさせられる物語であった - 高橋秀雄(たかはし ひでお/日本児童文学者協会理事、『日本児童文学』編集長)
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