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オオカミは海をめざす

単行本図書

オオカミは海をめざす

三田村信行 作/北沢夕芸

イリヤ。ぼくたちは、彼のことをそう呼んでいた。 けれどそれは、彼の名前ではなかった。彼にはもともと名前はなかった。人が間に合わせに〃イリヤ〃という名前を彼に与えたにすぎない。もっとも、ぼくたちにとっては、そんなことはどうでもよかった。イリヤはイリヤで、それ以外の何者でもなかった。その名前に、ぼくたちは今でも親しみと懐かしさを感じている。その名前に、憧れを感じる者もいる。もちろんぼくも、みんなと同じように、イリヤに親しみと懐かしさと憧れも感じている。ただひとつだけ、みんなが感じていないものを、ぼくはイリヤに感じていた。

それは、恐怖──。しかし不思議なことに、イリヤに感じていた恐怖こそが、ぼくがイリヤにもっとも引きつけられたところのものなのだ。
イリヤは、ある日突然ぼくたちの前に現れ、強い印象をぼくたちに与えて消えた。イリヤとぼくたちとの関わりを要約してみれば、ただそれだけのことにすぎなかったが、その内実は、謎と秘密と不思議な冒険に満ちていた。

三田村信行の創作は、幼年から高学年まで多岐にわたり、作品数も膨大ですが、一貫して書き続けてきたモチーフが“オオカミ”です。1988年『オオカミのゆめ ぼくのゆめ』を嚆矢とするならば、その集大成とも言える作品が『オオカミは海をめざす』です。
児童文学というジャンルすら忘れさせる、一級のミステリー&エンターテインメント作品。

  • 小学5・6年~
  • 2025年7月発売予定
  • 定価1,980円 (本体1,800円+税10%)
  • 予約受付中
ワカンネークエスト わたしたちのストーリー

単行本図書

ワカンネークエスト わたしたちのストーリー

中松まるは 作/北沢夕芸

加賀美琴(小6)は弟の和樹(小4)に登校前に「あんたなんていなくなればいいのに」と言ってしまった。原因はささいなことだった。お昼の休み時間、運動場に人だかりができて、救急車がだれかを運んでいった。野次馬のクラスメートが「すごかったよなあ。あれ、刺してたよなあ」。授業が終わると美琴は弟のクラスへいった。先生が、ちょっとショッキングなことがあったから、早めにみんなを帰したと言う。美琴は家に急いだ。母によると和樹は「ただいま」も言わず部屋に入ってしまったらしい。どうもようすがおかしい。夕食も食べにこない。部屋から「死ね!死ね!」という大声が聞こえる。ゲームのやりすぎで人が変わってしまったのか? 不安になる両親。刺した犯人はどうなったんだろう? まさか、まさか…。

  • 小学5・6年~
  • 2014年6月20日初版
  • 定価1,650円 (本体1,500円+税10%)
  • 立ち読み
学校クエスト─ぼくたちの罪

単行本図書

学校クエスト─ぼくたちの罪

中松まるは 作/北沢夕芸

小学生モニターに選ばれた5人はオンライン上のバーチャル空間で出会う。なぜ5人だけが選ばれたのか。謎を解くためにはこのゲームをクリアしなければならない。つぎつぎと襲いかかる恐怖。明らかになる秘密。そしてついに5人は自らの「罪」と向き合う…。

  • 小学5・6年~
  • 2010年2月15日初版
  • 定価1,650円 (本体1,500円+税10%)
  • 立ち読み