単行本図書

学校クエスト─ぼくたちの罪

学校クエスト─ぼくたちの罪

立ち読み

中松まるは 作/北沢夕芸

小学生モニターに選ばれた5人はオンライン上のバーチャル空間で出会う。なぜ5人だけが選ばれたのか。謎を解くためにはこのゲームをクリアしなければならない。つぎつぎと襲いかかる恐怖。明らかになる秘密。そしてついに5人は自らの「罪」と向き合う…。

  • 定価1,650円 (本体1,500円+税)
  • 初版:2010年2月15日
  • 判型:四六判/サイズ:19.4×13.4cm
  • 頁数:336頁
  • 小学5・6年~
  • ISBN:978-4-494-01947-2
  • NDC:913

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ケータイや、インターネット掲示板の匿名性がはらむ危険。「学校裏サイト」などでの言葉の暴力による誹謗中傷。そして、なくならない「いじめ」…。
この作品は、3D世界に放りこまれて、現実とフィクションの区別がつかないまま犯した自らの罪を自覚する子どもたちの心の葛藤の物語であり、何々キャラという疑似人格重視の人間関係が横行する現代社会への問題提起でもあります。

読者の声

読みはじめたら止まらなくなるほどおもしろかったです。
この本は自分もこの学校クエストに参加しているみたいで楽しかったです。(11歳・女性)
ショックで涙がこぼれました
夏休みの読書感想文を娘が書くということで図書館で借りてきたこの本を読みました。はじめはただの今時のバーチャル世界のゲーマーの話かと思いましたが、最後は胸が痛く、ショックで涙がこぼれました。おもしろいだけの本ではなく、今の子どもたちに、言葉で相手を抹殺することができるから、かんたんにネット上だからと相手を罵倒してはいけないとわかってもらえればいいなと、願いました。
このような内容の本で子どもたちの意識を変えてほしいですね。(女性)
最後は感動してしまいました
学校の図書で借りて読みました。 私は怖い話が好きなので、最初は普通の怖い話かな~ なんて思いながら借りていました。
本が厚く、早く読まなきゃと思い教室に早速帰り読み、主人公の気持ちがわかり続きがわくわく。続きを読もうとするとチャイムが。
授業中も「早く休み時間来いっ!」「家でゆっくり読みたいな~」なんて考えていました(笑)
そしてあんな分厚い本も一日で読み終わるという結果(笑) 涙は出ませんでしたが、最後は感動してしまいました。 結末は感動なんだな…と思いつつ、第二が見てみたい! なんて考えました。
すごく面白かったです!!このような本が出るのを期待します(笑)(8歳・女性)
おもしろかったです
とてもこわいゲームの感じが伝わってきました。おもしろかったです。(10歳)
とってもおもしろい!
この本は、むちゅうになってよめました。
この本は、かってよかったなと思いました。
今度、学校の読書感想文で出したいと思っています。
この本はいままでで一番大好きです。(9歳)
大人が読んでも楽しめる
子ども向けの本だと思いますが、大人が読んでも充分楽しめました。
単なる娯楽作品というのではなく、いじめ問題やバーチャル世界の不条理さなども取り上げられており、考えさせられる部分もありました。
個性的なイラストもなかなか良かったです。(37歳)

推薦のことば

本を閉じたそのあとで…
『学校クエスト』という、いかにも冒険RPG風の題名ですが、お気楽にゲーム感覚で読みはじめると、大変なことになります。これはとてつもなく強烈なインパクトを持つ、こわい本なのです。
物語は、小学校六年生の「ぼく」が、3Dゲーム「学校クエスト」に招待されるところからはじまります。ゲームの中で「ぼく」は、主人公風キャラの「ゲームマスター」になります。ほかに、ふとっちょ「ガキ大将」、メガネ女子「メガコ」、現実世界では男子なのにヒロインキャラの「リスリス」、女子なのにメガネ男子「ハカセ」。5人それぞれに何やらわけありのメンバーでゲームを進めていくのですが、次第に何かがおかしいことに気づきます。逃げだすこともできず、現実以上にリアルなゲーム世界で5人はどんどん追いつめられていきます。
そして、とうとう、衝撃の真実が明かされることになります。
現代を生きる子どもたちは、どぎついお笑い番組、物騒なゲーム、たれ流しのインターネットなど、強烈な刺激にさらされ続けています。感じる心がマヒしかけた子どもたちにも、作中の「胸がいたい!」という叫び声は、ひりひりと心に響くはずです。
本を閉じたそのあとで、深く強く考えさせられる物語です。
高橋桐矢(作家)

書評

朝日小学生新聞 2011年2月12日 テーマ本だな 気分はゲーマー
学校を舞台に恐怖を味わう
土居安子(大阪国際児童文学館)
教育新聞 2010年4月8日 BOOKS
とても怖いゲームの話
『あうる』 2011年2+3月号
第11回子どもの本この1年を振り返って 2010年 フィクションの部