絵本・こどものひろば

じょうききかんしゃビーコロ

ミノオカ・リョウスケ 作・絵

ビーコロは工場の中だけしか走れない、小さな蒸気機関車。いつか外を思いきり走ってみたいと思いながら、毎日働いている。そんなビーコロのために、仲間の機関車たちが特別すてきな計画を立てました。

紙コップを使ったビーコロのかわいい工作ができました。型紙をダウンロードしてみんなで作ってみよう!
詳しくはこちらをご覧ください。https://www.doshinsha.co.jp/news/detail.php?id=1791

  • 厚生労働省社会保障審議会推薦児童福祉文化財 特別推薦(2020年)
  • 定価1,540円 (本体1,400円+税10%)
  • 初版:2019年8月26日
  • 判型:B5判/サイズ:19.1×26.6cm
  • 頁数:36頁
  • 4・5歳~
  • ISBN:978-4-494-01568-9
  • NDC:913

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内容説明

ビーコロは工場の中だけしか走れない、小さな蒸気機関車。いつか外を思いきり走ってみたいと思いながら、毎日働いている。そんなビーコロのために、仲間の機関車たちが特別すてきな計画を立てました。

紙コップを使ったビーコロのかわいい工作ができました。型紙をダウンロードしてみんなで作ってみよう!
詳しくはこちらをご覧ください。https://www.doshinsha.co.jp/news/detail.php?id=1791

読者の声

読者さま

勉強になりました(36歳)

電車好きの子どもが自分で選んで購入しました。蒸気機関車の動く仕組みも描かれており、興味深かったです。蒸気機関車に、C、Dシリーズがあるのは知っていましたが、縁の下の力持ちのBシリーズがあるとは知らず、勉強になりました。
読者さま

わが家の宝物になりそうです(43歳・女性)

素晴らしい絵本でわが家の宝物になりそうです。息子が大好きな義経号が出てくるので買いましたが、親しみのある鷹取が舞台で驚き、喜びました。(月に数回JRで鷹取を通り、車庫を目を輝かせて見ています。)助け合いの物語も優しくすてきです。ありがとうございます。
読者さま

一度目を通しただけで、気に入ってしまいました(68歳・女性)

本の内容も、さし絵も味わい深く一度目を通しただけで気に入ってしまい、その本は図書館から借りた物でしたので、実際に買い求め、孫もよろこんで見ています。
読者さま

絵本の中にひきこまれていくようでした(女性)

ビーコロやシロクニ、デコイチ、ハチロク、ヨシツネじいさん、それぞれの優しくも力強い表情・姿に絵本の中にひきこまれていくようでした。
お話もとてもかわいらしく、また盛り上がりが面白く、娘がとても気に入っているようです。
読者さま

毎日何度も本棚の前で「ぽっぽー」と言い、ビーコロを読んで欲しいとせがんで楽しそうにページをめくっています。(女性)

1歳の子どものために買いました。 電車と新幹線はどちらも「でんしゃ」と言うのに、機関車は「ぽっぽー」と区別している様子だったので、何か機関車の本はないかと探していた際にこの本と出会いました。 字も沢山あるし、1歳にはまだ早いかな?と思いましたが、絵やお話がとっても素敵だったので買うことに決めました。 子どもは表紙を一目見てパッと表情が変わり「ぽっぽー!」と言いました。 毎日何度も本棚の前で「ぽっぽー」と言い、ビーコロを読んで欲しいとせがんで楽しそうにページをめくっています。 人間に交じって描かれている犬や猫を見つけて「わんわん、にゃーにゃー」と指を指して教えてくれます。 絵本らしいかわいさもあるし、機関車の力強さや迫力も感じられる素敵な本だと思います。 絵本を携えて、京都鉄道博物館にも連れていきたいと思います。
読者さま

電車好きな方にはたまらないのでは(書店関係者・女性)

私は汽車、電車には全く知識がないのですが、お好きな方にはたまらないのではないでしょうか。
ビーコロと呼ばれた機関車は、工場の中でしか走ることがなく、しかも数も少なかったそう。
現在では見ることさえも困難な貴重な車両が、絵本の中では生き生きと伸び伸びと描かれています。

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書評

それぞれの特別を認める世の中でありたい 田口幹人 母のひろば664号 2019年9月15日
 鉄道を題材とした小説を好んで読む僕は、鉄道ファンの分類としては「読み鉄」と呼ばれるジャンルに属している。僕が鉄道小説を好む理由の1つは、ちょっと時代おくれの愚直さを感じることができるからだ。電車を走らせるため、油にまみれ、黙々と汗して働く者たちの誇りを感じる鉄道小説は、この世の中は陰で支える多くの人たちがいることで成り立っているという、とかく忘れがちだが、大切なことを思い起こさせてくれる。 
 本書は、機関車の修理とメンテナンスをする工場の中だけで働く蒸気機関車・ビーコロが主人公の物語だ。工場の中で働くために作られたビーコロは、強く走ることも、速く走ることもできない。修理やメンテナンスのために工場内に運ばれてきた機関車や工場内の荷物を運ぶのが彼の仕事だ。 
 重い貨車をたくさん引き連れ、遠くのまちまで運ぶため、4つの動輪を持つ力強い機関車。大きな動輪を持ち客車を牽引する特急機関車。古いが佇たたずまいが美しく、現役で荷物や乗客を運び続ける機関車。工場には、様々な役割を担う機関車がやってくる。そのたびに、工場内でそれらの機関車を運びながらビーコロは思うのだった。 
 「工場の外で堂々と走ってみたい」、と。 
 ビーコロは、勇気を出して工場の外を走ることに挑戦する。ビーコロの前に真っすぐに伸びる線路が、どの様に彼の目に映ったのかは、ぜひ読んで確かめてほしい。 
 「うまくできるだろうか」という不安が頭をよぎったとき、行動を起こすことで不安が解消されることがある。1歩踏み出すことで、生まれた不安を共に抱えてくれる人たちがいることを知る。 
 重い荷物を遠くへ運ぶことができず、乗客を乗せて速く走ることもできない、工場の中だけで働く特別な機関車。特別なことをするために特別な訳ではない。普段通りの当たり前のことをするためにある特別がある。それぞれの特別が補い合うことで普段通りが続くのだ。またしても、とかく忘れがちだが、誰かの特別を認める大切さを機関車に教えてもらうという、読み鉄としては至福の読書体験をさせてもらった。 
 もっと娘が小さかった時に出合いたい物語だった。読み終えた後、幼かった頃の娘に読み聞かせをしてあげたいと思える物語だった。読み終わった後の娘との語らいを想像してみる。きっと妻とは違った視点で、「特別」ということを、社会との接点として、娘に伝えることができたかもしれない。母親が読むものとは違うジャンルは、子どもたちにとっては好奇心を刺激することにつながるのではないだろうか。 
 読み鉄として、1人の父親として、強く思う。本書を通じ、たくさんの親と子、とくに父と子のコミュニケーションが生まれてほしいと。(たぐち みきと/リーディングスタイル)

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