2021.02.25

<新刊図書>科学や医学への知的好奇心に応える『子どものための感染症予防BOOK --パンデミックを生きぬくための101の知識』

ここでクイズ!感染症の原因となる「細菌」と「ウイルス」その違いは?

よく聞く身近な言葉ですが、正しく説明しようとすると難しいですよね。ペストやコレラなどの「細菌」は細胞分裂して増えるけれど、インフルエンザやコロナなどの「ウイルス」は自分だけでは増えることができず、大きさも10分の1程しかないそうです。

新型コロナウイルスの影響で、身近になった感染症ですが、知っているようで知らないことがまだまだたくさんあります。
今日は感染症の幅広い知識が身につく、科学読み物の新刊をご紹介します。

 本書は、さまざまな感染症を1~4ページ程度のコラムで紹介している科学読み物です。
『じょうききかんしゃビーコロ』のミノオカ・リョウスケさんによるあたたかみのあるイラストが本全体にふんだんに入っていて、専門的な内容ながら、小学校高学年の子どもたちが自分で読み進められるよう、基礎的な知識への解説をまじえつつ構成されています。
また、病気について知りたい時、感染症の名前から調べて使う調べ物学習の本としても活用することができます。
「溶連菌」「ヘルパンギーナ」「手足口病」など、小さな子どもたちがかかりやすい感染症をふくめ、私たちが日本でかかる可能性のある感染症がほぼ全て網羅され、わかりやすく整理されているので、幅広い世代の方におすすめしたい内容です。

著者は理学博士・日本分子生物学会会員で、作家でもある夏緑さん。童心社では『改訂版 遺伝子・DNAのすべて』『火山列島・日本で生きぬくための30章 歴史・噴火・減災』『子どものための防災BOOK -72時間生きぬくための101の方法-』などの科学読み物の著作があり、『獣医ドリトル』『しっぽの声』(小学館)など漫画の原作者としても活躍されています。



 


 


本書の構成
1章:パンデミック(世界規模で流行する伝染病)として、ペストや天然痘、そして現在流行している新型コロナウイルスを取り上げます。
2章:予防接種でふせげる感染症として、結核やB型肝炎など14の感染症を紹介します。
3章:水虫やとびひ、虫歯など、身近な29の感染症を解説します。
4章:アニサキス症やギョウチュウ、サルモネラなど、人間と動物の両方に感染する33の感染症を紹介します。
5章:がんや花粉症、熱中症など、感染症とまちがわれやすい病気を紹介します。
6章:手洗い、消毒液の作り方、マスクの使い方など、今すぐ役立つ感染症の予防方法を取り上げます。

感染症予防に役立つだけでなく、科学や医学への知的好奇心に応える一冊です。
自分の体を自分で守るために、正しい知識を身につけることからはじめませんか?


135ページ/小学校高学年から
(夏 緑 著/ミノオカ・リョウスケ 絵)


子どものための感染症予防BOOK

単行本図書

子どものための感染症予防BOOK

夏緑 著/ミノオカリョウスケ

アジアかぜ、HIV、スペインかぜ、天然痘、ペスト。歴史上もっとも恐ろしい5つのパンデミックの話からこの本は始まります。流行中の新型コロナウイルス感染症についても、いまわかっていることを整理し、予防接種で防げる感染症、人獣共通の感染症など、私たちのまわりにあるさまざまな感染症を科学的に正しく理解して防ぐために必要な101の知識をまとめました。これからの時代を生きる子どもたちとともに読みたい一冊。

  • 小学5・6年~
  • 2021年1月20日初版
  • 定価4,180円 (本体3,800円+税10%)
  • 立ち読み
じょうききかんしゃビーコロ

絵本・こどものひろば

じょうききかんしゃビーコロ

ミノオカ・リョウスケ 作・絵

ビーコロは工場の中だけしか走れない、小さな蒸気機関車。いつか外を思いきり走ってみたいと思いながら、毎日働いている。そんなビーコロのために、仲間の機関車たちが特別すてきな計画を立てました。

紙コップを使ったビーコロのかわいい工作ができました。型紙をダウンロードしてみんなで作ってみよう!
詳しくはこちらをご覧ください。https://www.doshinsha.co.jp/news/detail.php?id=1791

  • 4・5歳~
  • 2019年8月26日初版
  • 定価1,540円 (本体1,400円+税10%)
  • 立ち読み