2025.10.10

『クジラがしんだら』が『ホワイト・レイブンズ2025』に選ばれました!





ミュンヘン国際児童図書館(Internationale Jugendbibliothek)が世界中の児童書の中でおすすめしたい作品として選定掲載する、国際推薦児童図書目録『ホワイト・レイブンズ』(The White Ravens)。
2025年版に、『クジラがしんだら』江口絵理 文/かわさきしゅんいち 絵/藤原義弘 監修 が選ばれました!

今年度は日本からは8作品、63か国49言語215作品が選定され、今年10月のフランクフルトブックフェア、来年4月のボローニャブックフェアでもホワイト・レイブンズ選定図書として、ミュンヘン国際児童図書館ブースでも展示される予定です。

ホワイト・レイブンズの掲載ページはこちらです。
hhttps://whiteravens.ijb.de/book/3815
ホワイト・レイブンズ2025年度版の公開PDFは以下です。
https://www.ijb.de/en/home/the-white-ravens

ホワイト・レイブンズには、過去『先生、しゅくだいわすれました』(2016年)『きょう、おともだちができたの』(2018年)『ちび竜』(2020年)『なきむしせいとく』(2022年)が選ばれています。
ぜひあわせてご覧ください。

ホワイト・レイブンズ選定作品はこちらのページから検索できます。
https://whiteravens.ijb.de/list
クジラがしんだら

童心社の絵本

クジラがしんだら

江口絵理 文/かわさきしゅんいち 絵/藤原義弘 監修

深海はえさが少なく、生きものが少ない場所です。ところが、ごくまれに巨大な食べ物のかたまりが降ってくる。それが命を終えたクジラです。クジラの体は、長ければ100年にもわたってさまざまな生物の命を支え続けます。
はじめはサメ、コンゴウアナゴなどが肉を食べ、タカアシガニやグソクムシなど小さな生物が続きます。骨だけになると、こんどはホネクイハナムシという骨を食べる生物があらわれ、その後も長期間にわたりクジラは分解されていきます。
このクジラの死骸を中心に形成される特殊な生態系は「鯨骨生物群集」と呼ばれ、近年の研究でその実態が明らかになってきました。

50~100年というのは、とほうもなく長い時間ですが、必ずどこかで終わりは来ます。
鯨骨に生きる生き物たちは、やがて別のすみかと食べ物を探さなくてはいけない。こんなに広い海で、そうつごうよく、沈んだ大きなクジラに出会えるものでしょうか?
しかし、まっくらな宇宙にも星があるように、深い海の底からあてどない旅に出かける生物たちにも、どこかに必ず明かりがあるのです。でなかったら、クジラに集う生きものたちがずっと子孫を残し、命をつなぎ続けることはできなかったはずです。

これは深海という厳しい世界に生きる生物たちの、いっときの大宴会を描いた物語絵本です。
監修は国立研究開発法人海洋研究開発機構の藤原義弘氏。

  • 4・5歳~
  • 2024年9月1日初版
  • 定価1,980円 (本体1,800円+税10%)
  • 立ち読み
  • 在庫僅少