ロバのポコとうさぎのポーリー
内容説明
ロバのポコとうさぎのポーリーは、四つ葉のクローバーを探しに出かけます。池に行っても、畑にいっても、あるのは三つ葉ばかり。最後に二匹がみつけたのは…。なにげない毎日の中にある幸せが伝わります。
読者の声
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とても心のあたたまる本でした。
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まだ子どもは1さいで、やっと本を読んであげるとちゃんときけるくらいになったので、もう少し大きくなったら本の中の〈四つ葉のクローバー〉を探して、いっしょに心あたたまりたいと思います。
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推薦のことば
- たのしいこと、うれしいこと 2011年11月15日
- そういえば「四つ葉のクローバー探し」って、流行りすたりなく存続している。イリオモテヤマネコやツチノコよりも発見率が断然高い、ということもあるけど、「見つけると幸せになれる」という言い伝えが、人気の秘密なのだろう。目の前の緑と草の香りは、カラーセラピー、アロマテラピー効果を、集中することで一種のヨガ効果もありそうだ。一昔前、いつまでも四つ葉のクローバーを探していた幼い娘たちに「ほれ! とっとと帰るよ! 四つ葉なんかないない!」と急かしたことを思い出した。私も一緒に探せばよかったな……。
『ロバのポコとうさぎのポーリー』は、ロバとうさぎが四つ葉のクローバーをさがすお話。作者のとりごえまりさんの絵本は、ご本人がそうであるように、優しく、可愛く、素直でとても丁寧だと思う。一面のクローバー畑に四つ葉を忍ばせる茶目っ気も素敵だ。
この絵本はロバとうさぎのほのぼのとした話ではあるのだが、友達との出会いの楽しさや、五感を働かせること、それに「大事なものは意外と身近にあるかもしれない」ことに気づかせてくれる。震災と原発事故以降、私たちの中のいろんなものが激変した。ただ生きていることが、家族一緒にいることが、ありがたいと思えた。それを忘れないようにしたいな。この絵本を読んで、私はそんなことを思った。 - もとしたいづみ(絵本作家・翻訳家)