2022.03.23

<ニュース>『うみとりくの からだのはなし』遠見才希子さんおはなし会レポート

3月に刊行となった性教育の絵本『うみとりくの からだのはなし』
先日、作者の遠見才希子さんが保育園を訪問しました。

訪れたのは、神奈川県藤沢市の「ミリオングローバルキッズ」さん。
3~5歳の子どもたちに、遠見才希子さんが『うみとりくの からだのはなし』を読みました。




 ふたりは ふたごの うみ と りく。

 よこから みても うしろから みても そっくり。


遠見さんが本を開いて読みはじめると、さっきまで元気いっぱいに大きな声を出していた子どもたちがぐっとひきこまれていきます。

 うみと りくは ぎゅーっとするのが すき。

「みんなは、ぎゅーっとするの、すきですか?」と遠見さん。
「すきー!」とあちこちから笑顔で声があがります。

自分の体にだれがどのようにさわるかは、自分で決めていい、という「体の権利」。
そして、相手の体をさわるときは「同意の確認」が必要だということ。
絵本の中では、日常の場面が描かれているので、子どもたちは自分のこととして読みすすめていくことができます。


 じぶんだけの とくべつ たいせつなところは プライベートパーツ っていうんだ。
 (中略)
 もし プライベートパーツを さわられそうに なったら? 

 「いやだ」「やめて」って いっていいんだよ。
 そこから にげていいんだよ。
 (中略)
 「いやだ」って いえなくても
 にげられなくても
 ぜんぜん わるくないんだよ。


どんな気持ちにもよりそうやさしい言葉が、子どもたちに伝わります。
読み終えたあとには、遠見さんから「プライベートパーツ、どんなところだった?」という問いかけが。
子どもたちは「おしり!」「おむね!」と元気いっぱいに教えてくれました。

こちらの園では、ふだんから性教育をとりいれた活動を行っているそうです。
先生は、「子どもたちといっしょに性教育を深めていくことで、私たちにとっては子どものお世話をするときの支えができ、子どもたちは友だち同士のかかわりの中でお互いを尊重できるようになってきました。」とお話しくださいました。

(遠見才希子・作 佐々木一澄・絵)
あかちゃんが うまれるまで

性とからだの絵本

あかちゃんが うまれるまで

遠見才希子 作/相野谷由起

ママのおなかに赤ちゃんがきた!
どこからきた?
どうやってうまれるの?
「ぼく」の目を通して、四季のうつろいとともに、生命が胎内で芽ばえ、育ち、誕生するまでの過程によりそいます。
赤ちゃんができる仕組み、産科での診察のようす、胎児の成長も、やさしい絵と語り口で伝えます。帝王切開や不妊治療も紹介し、さまざまな生まれ方に触れることもできます。

  • 小学1・2年~
  • 2022年3月30日初版
  • 定価1,650円 (本体1,500円+税10%)
  • 立ち読み
おとなになるっていうこと

性とからだの絵本

おとなになるっていうこと

遠見才希子 作/和歌山静子

「せいりようひん」ってなんだろう?
ぼくはおとこらしくないとだめ?
ぼくの疑問、おねえちゃんの悩み、おかあさんの幼なじみの話などを通して、第二次性徴やからだの違い、さまざまな性のあり方まで、性をめぐるさまざまな問題を考えます。

  • 小学1・2年~
  • 2022年3月30日初版
  • 定価1,650円 (本体1,500円+税10%)
  • 立ち読み
うみとりくの からだのはなし

性とからだの絵本

うみとりくの からだのはなし

遠見才希子 作/佐々木一澄

ふたごのうみとりくは、そっくりだけど、ぜんぜんちがう。
りくはおかあさんになでられるのが好きだけど、うみはなでられるのが苦手。
そんな2人といっしょに、みんながそれぞれのからだを大切にするためには、
どうしたらよいのか考える絵本です。
●自分の体にだれがどんなふうに触れるかは、自分で決められること。
●相手の体に触れるときは、同意が必要なこと。
●触るのも見るのも自分だけの、とくべつ大事な場所、プライベートパーツとは?
●プライベートパーツを触られそうになったら? 触られてしまったら?
大事なことだけれど、なかなか話しあうのが難しいからだの話を、かわいらしい双子といっしょに、やさしいシンプルなことばで考えます。
性犯罪から身を守ることはもちろん、相手の体を尊重する態度を身につけます。
「生命の安全教育」の教材にも最適です。

  • 4・5歳~
  • 2022年3月1日初版
  • 定価1,430円 (本体1,300円+税10%)
  • 立ち読み