2021.08.15

<いま、読みたい絵本>刊行から10年、今こそいっしょに考えたい『へいわって どんなこと?』

「へいわって どんなこと?」
みなさんはこの問いにどんなふうにこたえますか?

2011年、日本・中国・韓国の絵本作家が手をつなぎ、子どもたちにおくる「日・中・韓 平和絵本」シリーズの最初の1作として刊行された『へいわって どんなこと?』
今年、刊行から10年という節目をむかえました。
累計部数は12万部を突破。子どもから大人まで、そして国内外を問わず多くの方に読まれているこの絵本を、今日はご紹介します。


きっとね、へいわって こんなこと。

せんそうを しない。
ばくだんなんか おとさない。
おなかが すいたら だれても ごはんが たべられる。
いやなことは いやだって、ひとりでも いけんが いえる。


さまざまな視点から、平和の意味についてあらためて考える本作。


作者の浜田桂子さんは子育てをする中で、平和絵本というと辛く悲しい話ばかりであることに疑問をもっていました。
戦争の実相を伝えるのと同じように、平和のすばらしさを表現する本を作りたいという思いから、今回の「日・中・韓 平和絵本」プロジェクトで作品づくりに挑戦しました。


浜田桂子さんの言葉を紹介します。

「子どもたち伝えたいのは、『生きているってステキだよ』ということです。
いのちより優先されるものは何もない。
平和とは、いのちがまるごと認められ、大切にされること。
その思いを、私はいつも作品にこめています。
――浜田桂子」

この夏、この絵本を手にたいせつな人と語りあってみてはいかがでしょうか。
(浜田桂子・作)

2020年に行われた浜田桂子さんのインタビュー全文はこちら
https://www.doshinsha.co.jp/news/detail.php?id=2079
へいわって どんなこと?

日・中・韓平和絵本

へいわって どんなこと?

浜田桂子

へいわってどんなこと? 「きっとね、へいわってこんなこと。せんそうをしない。ばくだんなんかおとさない。いえやまちをはかいしない……」いろいろな視点から平和を考え、平和の意味を問い返します。本シリーズは、日本の絵本作家が中国と韓国の絵本作家に呼びかけ、三か国12人の協力で実現した平和を訴える絵本です。三年以上の歳月をかけ、国を越えた意見交換を積み重ね、各国の歴史を踏まえて実現した画期的な取り組み。

  • 小学1・2年~
  • 2011年4月1日初版
  • 定価1,650円 (本体1,500円+税10%)
  • 立ち読み