2021.05.24

<ニュース>今、すべてのお母さんお父さんへおくる『うまれてきてくれてありがとう』

刊行から10年となった絵本『うまれてきてくれてありがとう』

今、手にとってくださる方が増えています(※)。

お母さん1人で出産に臨まなければならない、家族であっても会うことがままならない――など、人と手をとりあってつながることが難しい状況が続いています。
そんな中で、不安を感じたとき、心が少し疲れたときに、お母さんお父さんに開いてもらいたい1冊が、『うまれてきてくれてありがとう』です。


作者のにしもとようさんは、わが子へのプレゼントとして、この物語を書きました。
以前おこなったインタビューの中で、創作のきっかけとなったエピソードの一つをご紹介くださいました。


「妻が(妊娠中)長期の入院をしていたときのこと。
入院中は胎児の心音チェックを定期的に行うのですが、それにたまたま面会中の私が立ち会うことができたときに、看護士の方が妻に言ったのです。
『この子の心音はとてもしっかりしている。よっぽどあなたの子どもで生まれてきたいのね。』そのとき、この子自身が私たちを選んでくれたのだとハッとしたのです。」


このことが、うまれる前のあかちゃんが、お母さんを探す、というストーリーのもとになったそうです。

タイトルにもなった「うまれてきてくれてありがとう」という言葉についても、こんなことを教えてくださいました。


「『うまれてきてくれてありがとう』というのは、妻がずっと息子に言っていた言葉なのです。
もちろん私も同じ気持ちです。中学生になった今でも、妻は毎日ぎゅっと抱きしめて『うまれてきてくれてありがとう』と言っていますよ。
息子はうるさいなあといった素振りを見せていますが(笑)。年頃ですし、毎日ささいなことでぶつかりあう妻と息子ですが、こちらの愛情が伝わっているといいなと思います。」


にしもとさんの実際の体験、深い思いからうまれた物語。
それに黒井健さんがあたたかく愛情にあふれた絵を描き、『うまれてきてくれてありがとう』は1冊の絵本となりました。

出産をひかえるお母さんへ、入院の際のお守りとして。

出産を終えたばかりのお母さんへ、最初のプレゼントとして。

慌ただしい毎日を過ごすお母さんお父さんへ、わが子とゆったり楽しむ「今日の絵本」として。

読むことで大切な気持ちが伝わる1冊です。
ぜひ手にとってご覧ください。

(にしもとよう・ぶん 黒井健・え)


『うまれてきてくれてありがとう』著者インタビューはこちらからご覧いただけます。

にしもとようさん
https://www.doshinsha.co.jp/news/detail.php?id=1573

黒井健さん
https://www.doshinsha.co.jp/news/detail.php?id=1575


※書店売上データより
うまれてきてくれてありがとう

単行本絵本

うまれてきてくれてありがとう

にしもとよう ぶん/黒井健

「ぼくは、ママをさがしているの。かみさまが、『うまれていいよ』っていってくれたから・・」クマくんやぶたくん、ほかの動物たちはみんなママと一緒です。ぼくのママは、どこにいるの?「あなたは、世界でたった一人のかけがえのない存在。うまれてきてくれて、ありがとう。」

絵本を通じて、親から子へメッセージを伝えることで、子どもの自己肯定感を育み、かけがえのない命の誕生を親子で喜びあう絵本。

  • 0・1歳~
  • 2011年4月15日初版
  • 定価1,430円 (本体1,300円+税10%)
  • 立ち読み