2020.09.08

〈ニュース〉いわむらかずおさん絵本作家デビュー50周年!

世界で1500万部の絵本「14ひきのシリーズ」作者、いわむらかずおさん。
今年、絵本作家デビュー50年を迎えました。

1939年東京都足立区に生まれたいわむらさん。
5歳で秋田県の祖父母の家に疎開し、戦後東京に戻ります。
1970年、31歳ではじめての絵本を出版。
1975年、36歳の時、豊かな自然を求めて、栃木県益子町に移り住みます。

そしてこの移住を機に、自然ゆたかなくらしの中から、多くの作品を生み出してきました。
多くの作品に共通するテーマとなった自然の中にある家族の暮らしについて、いわむらさんの言葉をご紹介します。




 「雑木林のなかの家族の情景」、それが自分にとっての「原風景」だと気づいたのは、30歳を過ぎたころでした。同時に、わたしのなかにイメージの世界が広がり、絵本が描きたくてたまらなくなりました。
 わたしは、そのイメージの世界と暮らしの場を近づけるため、東京から栃木県の益子町に移り住みました。そして、「原風景」 の上に、自然のなかでの家族との暮らしを重ねながら、構想を練っていきました。
 『14ひきのひっこし』『14ひきのあさごはん』、2冊の絵本ができあがりシリーズがはじまったのは、益子への引っ越しから8年がたったときでした。
 「家族」と「自然」、それは、国や時代を超えて、わたしたちに生きるよろこびを与えてくれる、心の拠り所です。2011年3月、大震災と原発事故を体験し、わたしは、そのことをさらに強く感じています。
「14ひきのシリーズ」で描きつづけてきた、「自然の恵みに感謝し、家族とともにつつましく暮らすこと」は、いま取り戻すべき大切なことのひとつだと思うのです。

いわむらかずお
(2018年「14ひきのシリーズ」35周年に際しての言葉より)




その後1998年には、栃木県那珂川町に、「いわむらかずお絵本の丘美術館」を開館。
美術館での展示のみならず、美術館の周辺に広がる雑木林、草地、田んぼ、池など様々なフィールドを舞台にしたワークショップを開催し、絵本と自然と子どもたちを結ぶさまざまな活動を行っています。




いわむらかずお絵本の丘美術館では、絵本作家デビュー50年を記念した大規模な展覧会を、今月中旬から2021年5月末まで開催されます。
ぜひお近くの方はご参加ください。

「いわむらかずお絵本づくり50年展」
1 期 2020年9月12日(土)-11 月29 日(日)
2 期 12月5日(土)-2021年2月28日(日)
3 期 3月6日(土)-5月30日(日)
※会期ごとに、絵本原画を入れ替え

詳しくは以下までお問い合わせください。
いわむらかずお絵本の丘美術館
http://ehonnooka.com/
〒324-0611
栃木県那須郡那珂川町小砂3097
TEL:0287-92-5514
FAX:0287-92-1818






14ひきのシリーズ

14ひきのシリーズ

いわむらかずお さく

おとうさん、おかあさん、おじいさん、おばあさん、そしてきょうだい10ぴき。ねずみの大家族が自然と共に生きる絵本の世界。

※こちらの12巻セットは、1巻『14ひきのひっこし』~12巻『14ひきのもちつき』までを含むシリーズ全巻のセットです。

  • 3歳~
  • 2002年7月20日初版
  • 揃定価17,160円 (本体15,600円+税10%)
  • 立ち読み