2020.03.19

〈オススメ読み物 小学5・6年生〜〉「雨ふる本屋」シリーズ(既4冊)

2008年の第1巻の刊行から、小学校高学年から大人まで幅広い読者から愛されているファンタジーシリーズのご紹介です。臨時の学校のお休みが続く中、読書の世界が広がるきっかけになれば幸いです。



『雨ふる本屋』
シリーズの出発点のなる第1巻です。
ある日、家に帰ろうとしていた少女ルウ子は、雨に降られて近所の図書館に駆けこみます。
ルウ子はポケットから逃げ出したカタツムリを図書館の中で追ううちに、見たこともない通路に迷いこみます。
長い通路の果てにある扉を押すと、そこは小さな古本屋「雨ふる本屋」の入り口でした。

雨ふる本屋に入ると、そこは床が草でおおわれ、天井からは雨のしたたる不思議な部屋。
迎えてくれたのは個性的で不思議な住人たちです。
雨ふる本屋店主フルホン氏を悩ますのは、「雨ふる本」の出来ばえが思わしくないということ。

仕上げられないまま忘れられてしまった物語を、雨にふくまれた記憶や物語の力で本にしたものが「雨ふる本」です。
なぜ、「雨ふる本」がうまく育たなくなってしまったのか、フルホン氏に解決を託されたルウ子は、原因をつきとめるために不思議な冒険へ出かけます。

未知の世界に踏みこみながらも、自らの「夢みる力」を信じながら手探りで進むルウ子。
やがて「雨ふる本」の出来ばえを左右させている正体と果敢に向き合うことになりますが……。


冒険ファンタジーでありながら、将来作家を目指すルウ子の、物語や言葉への思い、心の葛藤が深く描かれ、読者から多くの共感を得ています。
「将来小説家になりたい」という子どもたちからの感想もたくさん届いていて、物語や本の力を実感するシリーズです。

現在、シリーズ第5巻を製作中です。今年6月の刊行を予定しています。どうぞお楽しみに!


(日向理恵子 作/吉田尚令 絵)
雨ふる本屋と雨もりの森

単行本図書

雨ふる本屋と雨もりの森

日向理恵子 作/吉田尚令

すきまの世界に、かつて夢みられたまま忘れられた「王国」が氾濫し始めました。〈雨ふる本屋〉でも異変が。白紙のままの巨大な〈雨ふる本〉、収められるべき物語はどこにあるのでしょう。ルウ子とブンリルーは、すべての鍵を握る謎の“影の男”ウキシマ氏を探し出します。そして聞かされた「王国」の姿。ルウ子が突き動かされるように王国の物語を書き始めたとき、すべての歯車が一斉に回り、壮大な「博物館」が出現したのです。

  • 小学3・4年~
  • 2018年6月13日初版
  • 定価1,540円 (本体1,400円+税10%)
  • 立ち読み
雨ふる本屋とうずまき天気

単行本図書

雨ふる本屋とうずまき天気

日向理恵子 作/吉田尚令

フルホンさんが、「絶滅かぜ」にかかってしまった!それは、生きとし生けるものに絶滅の呪いをかけてしまう病。〈雨ふる本屋〉に、すきまの世界の皆に危機が迫ります。彼らを助けるために奔走するルウ子とサラが出会った摩訶不思議な女の子、ブンリルーの秘密とは……。新しい旅の幕開けです。今回スケールが一段と増したすきまの世界での冒険を通じてルウ子は自分と向き合い、「物語を書くこと」への確かな手応えを得ていきます。

  • 小学3・4年~
  • 2017年5月10日初版
  • 定価1,540円 (本体1,400円+税10%)
  • 立ち読み
雨ふる本屋の雨ふらし

単行本図書

雨ふる本屋の雨ふらし

日向理恵子 作/吉田尚令

「雨あめ 降れふれ 〈雨ふる本屋〉!」ルウ子と妹のサラがひみつの呪文をとなえて訪れた〈雨ふる本屋〉に、重大な危機がせまります。本屋や図書館を破壊してまわる”ミスター・ヨンダクレ"の目的とは?ルウ子は〈雨ふる本屋〉を、そして妹のサラを救うことができるのでしょうか?冒険の日々がはじまります。読みおわったときに、心がほっとするファンタジー。

  • 小学3・4年~
  • 2012年10月30日初版
  • 定価1,540円 (本体1,400円+税10%)
  • 立ち読み
  • 在庫僅少
雨ふる本屋

単行本図書

雨ふる本屋

日向理恵子 作/吉田尚令

おつかいの帰り、ルウ子は、カタツムリにさそわれて“雨ふる本屋”へ。出迎えてくれたのは、摩訶不思議な本と、ドードー鳥の店主と助手の舞々子、そして妖精たち。ドードー鳥の店主が、ここにある本は、人間に忘れられた物語に、雨をかけてできあがるという……。
「物語」への、愛と信頼をこめたファンタジー。

  • 小学3・4年~
  • 2008年11月20日初版
  • 定価1,430円 (本体1,300円+税10%)
  • 立ち読み