せかいのはて
むかし、あるところに大きな鳥がいて、「われこそは世界でいちばん」といつもじまんしていた。ある日、大きな鳥は、空のうえからどこまでもひろがる海を見わたして、せかいのはてというものがあるとしたら、いってみたいと思い、旅に出ると…。
スケールの大きな日本の昔話で、「海老の腰はなぜ曲がったか」という由来話としてのオチで終わる話として各地に伝わっていることが多い。
剣持弘子氏が岐阜県美濃地方で聞いた昔話をもとに紙芝居化しました。
- 定価2,090円 (本体1,900円+税10%)
- 初版:2021年12月1日
- 判型:B4判/サイズ:26.5×38.2cm
- 頁数:12場面
- 4・5歳~
- ISBN:978-4-494-09365-6
- NDC:913
内容説明
むかし、あるところに大きな鳥がいて、「われこそは世界でいちばん」といつもじまんしていた。ある日、大きな鳥は、空のうえからどこまでもひろがる海を見わたして、せかいのはてというものがあるとしたら、いってみたいと思い、旅に出ると…。
スケールの大きな日本の昔話で、「海老の腰はなぜ曲がったか」という由来話としてのオチで終わる話として各地に伝わっていることが多い。
剣持弘子氏が岐阜県美濃地方で聞いた昔話をもとに紙芝居化しました。
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書評
- 大人にも子どもにも通じる心の風景『せかいのはて』 母のひろば696号(2022年 5月15日発行)
- 岐阜県美濃地方に語られた昔話を、再話を経て、丁寧に紙芝居化した作品。
「われこそは世界でいちばん」と、いつも自慢している大きな鳥がいた。ある日大鳥は、もし“せかいのはて”というものがあるとしたら行ってみたいと思い、旅に出る。そこで出会ったのは、これまでの自慢が恥ずかしくなるような、自分より遥かに大きな体を持ったエビだった。そこから物語は意外な展開を見せます。
大人に2回、保育園の3~5歳児に1回演じましたが、どちらも反応が良かったです。特に子どもは「ゆうべは左のあな。今日は右のあな。くすぐったいじゃあないか」との繰り返しフレーズに笑いで反応しながら、物語全体にしっかりついて来てくれました。年齢に関係なく入りやすいのは、これがわたしたちの心象風景にとても近いからではないでしょうか。
登場する大鳥やエビのように、わたしたちは子どもの頃から心を広げよう広げようとして生きている。ときに飲まれてしまいそうな大きな存在に出会い恐れとまどうのも、また同じです。それでもわたしたちは先へ行く。大鳥やエビは、そのとき置き去って来たわたしたちの「恐れ」かもしれません。いったい“せかいのはて”はどこにあるのか? 考えてみるのもおもしろいと思います。
蛇足ながらわたしも、紙芝居の勉強を始めて2年の初心者。先を目指しております。 - 二見正直/絵本作家、紙芝居ピッポの会事務局
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