とべたよ とべたよ
擬音がたっぷりはいった、1歳からの認識絵本。なにかができるようになる達成感、喜びの気持ちを、絵本の中で追体験できる内容です。
内容説明
ことりが、ぴこっとうまれたよ。きょうだい5羽。「おかあさん、おとうさん、もっとちょうだい!」って、いっぱいたべて、おおきくなった。でも、とべるかな? みんなでいっしょに、とびたいな。
擬音がたっぷり入った、親子で楽しむ、1歳からの認識絵本。
推薦のことば
- 巣箱から生まれたおはなし 2013年9月27日
- 2012年4月、和歌山静子さんは、野鳥の子育てをそっと見守ってほしいというメッセージをこめた絵本『ぼくとりなんだ』(日本野鳥の会刊)を出版しました。その際、絵本づくりのヒントを得るために、近所の子どもたちと野鳥の観察会を実施。また、身近で小鳥の子育てを観察できるようにと、ご自宅の庭に小鳥の巣箱を取りつけました。絵本の制作中に巣箱が使われることはありませんでしたが、出版の日の直前、まるで完成を待っていたかのように、小鳥が巣をつくり始めたのです。
和歌山さんは「絵本をがんばったごほうびね」と喜んで、ヒナが巣立つまでの数週間、とても熱心に観察していました。「私がでかけている間に巣立ったらどうしよう」と、本気で心配するほどに。そんな毎日から生まれたのがこの絵本『とべたよ とべたよ』です。
親鳥が帰ってくるとヒナたちがいっせいに鳴き始めること、ヒナの声が日増しに力強くなること、親鳥の運ぶ虫がヒナの成長にあわせて大きくなっていくこと。日々の発見が、絵や言葉となってページにつめこまれています。文中の「ぐじゅるる ぴーちゅ」などの鳴き声は、耳にした小鳥の声をそのまま表現したとのこと。子どものような好奇心をもって、母親のようにあたたかく小鳥の親子を見守った和歌山さんならではの一冊です。 - 江面 康子(えづら やすこ/日本野鳥の会 普及室)