2017年度定期刊行紙しばい ともだちだいすき

きんいろのうま

きんいろのうま

立ち読み

おかもと あつし 脚本/伊藤 秀男

なまけものの吾作のまえに貧乏神があらわれた。「おまえには長年せわになったから、いいところへつれていってやろう」というのだ。貧乏神についていくと、宝物をつんだ金色の馬がやってきた……ユニークな昔話です。

  • 定価2,090円 (本体1,900円+税)
  • 初版:2017年12月1日
  • 判型:B4判/サイズ:26.5×38.2cm
  • 頁数:12場面
  • 4・5歳~
  • ISBN:978-4-494-09269-7
  • NDC:913

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書評

貧乏神さん、ありがとう 嘉戸秀美 母のひろば648号 2018年5月15日
 土佐(高知県)に伝わる昔話。貧乏で怠け者のごさくという男のところに、ある大晦日の晩、長年世話になっていたという貧乏神が現れ、お礼をしてやると言う。雪の降る山のふもとに、宝物を背に積んだ金色の馬がやってくる。次には銀色の馬。ごさくはどちらも捕まえそこね、貧乏神に あきれられてしまうが、最後にやってきた鉛色の馬を捕まえて帰った。暮 らしに役立つ物を積んだ鉛色の馬は、次の日からごさくを田んぼへひっぱり、働くように仕向けてくる。精を出して働いた日には小判が用意されているが、怠けた日にはない。やがて働き者になったごさくの生活は豊かに なり、ある秋の十五夜の晩、鉛色の馬は金色の馬に変わり、月をめざして かけのぼっていった、という話。
 「あの馬を捕まえろ。一生遊んで暮らせるぞ」宝物を載せた金色の馬が来たときの貧乏神の言葉にはちょっと心がざわつきます。でも、働いて豊か になることの喜びが、次第に変わっていくごさくや馬の表情、そしてついに鉛色の馬が金色に変わったことに表れています。きっとごさくは、さよならできた貧乏神に、幸せをありがとうと言いたい気分でしょう。自分も働き者にならないとなあ、とじんわり感じさせてくれる作品でした。馬の鈴の音がそれぞれちがっていたりするものおもしろく、語るように楽しく演じてみたいと思います。

(かど ひでみ/紙芝居ピッポの会会員)