ぼくの あたらしい ともだち

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あるひ、クラスにやってきたあたらしいともだちのレイラは、くろくてながいかみに、まっしろなはだ。そしておびえたどうぶつのような目。アダムがはなしかけても、シーンとして、ずっと絵を描いている。そのこが描いているのは、あらしのうみをすすむボート、こわれたテント、もえる家……。どの絵にもひとりぼっちで泣いている小さな女の子。
まわりの大人たちから話をきいたアダムは、レイラがどんなにつらい思いをしてきたのかを知ります。そして、どうやったら「ともだち」になれるのか、もっとつよく思います。
そしてアダムはあるすてきなアイディアを思いつきます。
たくさんの悲しみを抱え、つらい思いをしてきたともだちに、やさしく寄り添い、心を通わせます。レイラがいたまっくらやみの世界は、アダムによってまた色づきはじめます。
もうこわくないし、ひとりぼっちじゃないよ。だって……ともだちがいるから。
- 定価2,090円 (本体1,900円+税10%)
- 初版:2026年8月3日
- 判型:B4変型判/サイズ:24.5×22.1cm
- 頁数:29頁
- 3歳~
- ISBN:978-4-494-02358-5
- NDC:933

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内容説明
あるひ、クラスにやってきたあたらしいともだちのレイラは、くろくてながいかみに、まっしろなはだ。そしておびえたどうぶつのような目。アダムがはなしかけても、シーンとして、ずっと絵を描いている。そのこが描いているのは、あらしのうみをすすむボート、こわれたテント、もえる家……。どの絵にもひとりぼっちで泣いている小さな女の子。
まわりの大人たちから話をきいたアダムは、レイラがどんなにつらい思いをしてきたのかを知ります。そして、どうやったら「ともだち」になれるのか、もっとつよく思います。
そしてアダムはあるすてきなアイディアを思いつきます。
たくさんの悲しみを抱え、つらい思いをしてきたともだちに、やさしく寄り添い、心を通わせます。レイラがいたまっくらやみの世界は、アダムによってまた色づきはじめます。
もうこわくないし、ひとりぼっちじゃないよ。だって……ともだちがいるから。
書評
- 難民・移民の友だちに心を寄せて/大石真理子 童心社のひろば748号 2026年9月15日発行
- 私は今、イギリスに暮らしている。絵本『The Girl at the Front of the Class』との出会いは、子どもの学校を通じてだった。学校教材としても使われていて、「クラスで一番人気の絵本」なのだと担任の先生が言っていた。この絵本が、日本で翻訳され、『ぼくの あたらしい ともだち』として刊行となった。日本の子どもたちに届けられることをとてもうれしく思う。
ある日、主人公アダムのクラスに難民の女の子が転校してくる。笑顔を見せず、悲しい顔をしている女の子。アダムは、身近な大人の助けを借りながら、なんとか彼女と友だちになろうと考えて……という内容だ。短い絵本だが、何度も涙で鼻の奥がツーンとした。
イギリス社会は今、増え続ける難民問題に直面している。イギリス海峡を小型船などで渡って来る人は、2018年には300人だったが、4年間で150倍の45,700人に急増。複雑な要因が絡み合っており、社会は解決の糸口を探し続けている。
そんななか私は、亡命者や難民を支援する団体「アップビート・コミュニティ」でキッチンボランティアをしている。英会話教室を軸に総合的な生活支援を行っている団体で、研修なども充実している。そこで私は、美容師、電気技師などの「普通の人たち」が、内戦や治安の悪化、差別や人権侵害、独裁政権などを理由に、安全を求めて危険な旅に出ざるを得ない事情を知った。
ある日、スタッフのひとりが私にそっと耳打ちした。「10代の女の子が、ひとりで来たんだけど、会ったことある?」「まだ子どもじゃないですか、両親は一緒じゃないんですか?」と私が聞き返すと、静かに首を振り「きっと会うことがあると思うからよろしくね」と言った。こういう時は、静かな連帯感が生まれる。その子らしい人を見かけたら、笑顔で挨拶をし、優しさを態度で示し、受け入れるのだ。
イギリスに引っ越したばかりの頃、通学路で出会う子どもたちが皆「こんにちは!」と日本語で挨拶してくれて、その度に感動していた。あの子たちの顔が、絵本の主人公のアダムと重なる。子どもたちは、このような絵本などから、誰かに優しくすること、心を通わせることの素晴らしさを学んでいるのだろう。
日本にも難民は暮らしている。以前の私は難民問題を「私ひとりではどうしようもない大きな問題」だと捉えていた。しかし、今の私はひとつの小さな優しさが、誰かの心に温かい光を灯すということを、確かな実感を持って信じている。難民問題は、常に個人の手に負えないほどに大きいけれど、目の前の人と笑顔で挨拶を交わすことはできる。友だちになることはできる。この絵本が多くの人に届き、難民や移民の友だちに心を寄せる小さなきっかけになることを、心から願っている。
(おおいし まりこ/料理家・随筆家)
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