京劇がきえた日
1937年、日本軍が迫る南京の秦淮河のほとりに住む少女の家に、京劇の花形役者がやってくる。シャオおじさんというその役者の発声練習を、たくさんの人たちが河の向こうで聞いていた。切符をもらった少女は、おばあちゃんとおじさんと三人で初めて京劇を見に行くが、次の公演は中止になる。ヨウおじさんは、侵略軍のためにはやらないという。そして、少女にきれいな髪飾りを渡して去っていく。その後、南京の町には日本軍の空襲が始まり……。
- 豊子?(フォンズカイ)児童図画書・賞審査員特別推薦賞/よい絵本選定
- 定価1,980円 (本体1,800円+税10%)
- 初版:2011年4月1日
- 判型:B5判/サイズ:26.6×19.1cm
- 頁数:36頁
- 小学1・2年~
- ISBN:978-4-494-01965-6
- NDC:923
戦時中の南京の町と人びとを鮮やかに描く絵本。
内容説明
1937年、日本軍が迫る南京の秦淮河のほとりに住む少女の家に、京劇の花形役者がやってくる。シャオおじさんというその役者の発声練習を、たくさんの人たちが河の向こうで聞いていた。切符をもらった少女は、おばあちゃんとおじさんと三人で初めて京劇を見に行くが、次の公演は中止になる。ヨウおじさんは、侵略軍のためにはやらないという。そして、少女にきれいな髪飾りを渡して去っていく。その後、南京の町には日本軍の空襲が始まり……。
読者の声
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姚紅さんの絵は素晴らしい! という一言に尽きます(58歳)
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姚紅さんの絵は素晴らしい! という一言に尽きます。1937年の南京に暮らす人々と京劇という伝統文化がディテールにわたって豊かに描きこまれていて、思わず見入ってしまいます。そして、読者は最後の簡潔なテキストで戦争や日本の加害の歴史を知ることになります。中さんの名訳で本当にいい絵本が出版されて嬉しい限りです。
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書評
- この本読んで 2011年秋号
- 子どもの本棚 2011年8月号
- 子どもの本棚 2011年9月号
- しんぶん赤旗 2011年6月25日
- 淡い水彩と鉛筆線を使った、美しい水辺の情景や華やかな舞台の描写の後に現れる、暗い戦争の影。1937年の南京事件の悲劇を、幼い子の目線でとらえた絵本。
- 屋代亜由(安曇野ちひろ美術館)
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