むしのたまごシリーズ

せみの みんちゃん うまれたよ!

夏の身近な虫、アブラゼミが主人公!

たけがみたえ 作・絵/須田研司 監修

夏の身近な虫、アブラゼミが主人公!

夏の身近な虫、アブラゼミが主人公!

夏の短い間しか見られないアブラゼミが、そのときのために何年もかけて大きくなる様子。ほかの種類のセミのこと。ふしぎなあかちゃんの誕生……。
たくましく生きるみんちゃんの姿に心が動かされ、セミが愛おしくなる1冊です。

ーーーーー
しとしと雨があがった夏のはじまり。
しっとりした土の上に、せみのあかちゃんが木からぽとんとおちてきました。
みんちゃんです。

土をほるのがじょうずなみんちゃんは、木の根っこをさがして汁をすいながら、土の中で何年もくらしました。
そして、ある夜、とうとう外に出て、茶色い羽がかっこいいアブラゼミに!

「そとで くらせる じかんは みじかいの。そのあいだに たまごを うむために、ちからを つけなくちゃ」

みんちゃんは敵に気をつけながら、細長い口を木につきたてて、毎日いっぱい汁をすいました。

いのちを終える前に、みんちゃんはどんなたまごをうむのかな?
みんちゃんをおうえんしたくなります。

  • 定価1,430円 (本体1,300円+税10%)
  • 初版:2025年5月10日
  • 判型:B5変型判/サイズ:20.7×22.2cm
  • 頁数:29頁
  • 3歳~
  • ISBN:978-4-494-01470-5
  • NDC:486

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内容説明

夏の身近な虫、アブラゼミが主人公!

夏の短い間しか見られないアブラゼミが、そのときのために何年もかけて大きくなる様子。ほかの種類のセミのこと。ふしぎなあかちゃんの誕生……。
たくましく生きるみんちゃんの姿に心が動かされ、セミが愛おしくなる1冊です。

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しとしと雨があがった夏のはじまり。
しっとりした土の上に、せみのあかちゃんが木からぽとんとおちてきました。
みんちゃんです。

土をほるのがじょうずなみんちゃんは、木の根っこをさがして汁をすいながら、土の中で何年もくらしました。
そして、ある夜、とうとう外に出て、茶色い羽がかっこいいアブラゼミに!

「そとで くらせる じかんは みじかいの。そのあいだに たまごを うむために、ちからを つけなくちゃ」

みんちゃんは敵に気をつけながら、細長い口を木につきたてて、毎日いっぱい汁をすいました。

いのちを終える前に、みんちゃんはどんなたまごをうむのかな?
みんちゃんをおうえんしたくなります。

書評

みんちゃんの愛しい生きざま 母のひろば733号 2025年6月15日発行
 セミの楽園のような雑木林のそばに住んだことがあります。夏の夜、羽う化か前の幼虫はときとして木を見失い、アスファルトの歩道へと突き進みます。このままでは確実に踏まれてしまう……見るにたえなくて拾いあげ、勝手に軌道修正させることがありました。生きた幼虫は、形こそぬけがらで知るままですが、目が違う。微動だにしない幼虫は触れる前に目をのぞきこみ、その光で生きているかどうかを確認していました。
 たけがみたえさんの描くセミのみんちゃんのお顔を見たときに、これは生きている目、と思いました。5年の歳月を経て、ようやく土の中から「でた!」と顔を出すみんちゃん。生きる、そのことにまっすぐな目です。
 地下で暮らす幼虫時代に比べ、地上での時間が短いセミ。哀あわれに思われることもありますが、こうして描かれた一生を見てみると、地下だろうが地上だろうが、ただそのときを、自立してたくましく生きていることがわかります。生まれたてのあかちゃんが、勇敢にも木から地面に飛びおり、自ら地面にもぐっていくだなんて。地下でもジッとしているわけではなく、おいしい木の根っこの汁を探して移動するのですね。ミミズにあいさつしながら!
 チャーミングなみんちゃんに、5歳の息子といっしょに終始ときめき、知っているようで知らない、セミの生きざまを教えてもらいました。
仲川希良/モデル、フィールドナビゲーター

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