絵本・こどものひろば

やまからにげてきた・ゴミをぽいぽい

田島征三 さく

生き物のいのちと、ゴミの問題。
そのふたつが深くつながっていることを迫力ある絵で描いた1冊。
前後どちらから読んでも物語になっているというユニークなつくりで、ふたつの物語はまん中のページに描かれたゴミすてば(ゴミ処分場)で出会います。

前から始まる物語のタイトルは『やまからにげてきた』。「たすけて」「たすけて」……山から動物や虫、鳥たちが逃げてきます。逃げようとしたものも、逃げおくれたものも、ゴミすてばの工事が始まって、みんなしんでしまいます。そこに持ちこまれてくるゴミの山は、どこからくるのか……。

反対側から始まる『ゴミをぽいぽい』では、「あれもほしい これもほしい」とつぎつぎに物を買う人間、「あまったから ぽい」「あきたから ぽい」とゴミをどんどん捨てていく人間が描かれます。それがゴミ捨て場に集まって……。

『やまからにげてきた』は結果から始まり、『ゴミをぽいぽい』は原因から始まる。ゴミ問題を自分の問題として、生き物のいのちへつながる大きな問題として、考えさせられる作品。

  • SLA選定/JLA選定
  • 定価1,430円 (本体1,300円+税10%)
  • 初版:1993年2月5日
  • 判型:B5判/サイズ:19.1×26.6cm
  • 頁数:36頁
  • 3歳~
  • ISBN:978-4-494-00856-8
  • NDC:913

感想を書く

内容説明

生き物のいのちと、ゴミの問題。
そのふたつが深くつながっていることを迫力ある絵で描いた1冊。
前後どちらから読んでも物語になっているというユニークなつくりで、ふたつの物語はまん中のページに描かれたゴミすてば(ゴミ処分場)で出会います。

前から始まる物語のタイトルは『やまからにげてきた』。「たすけて」「たすけて」……山から動物や虫、鳥たちが逃げてきます。逃げようとしたものも、逃げおくれたものも、ゴミすてばの工事が始まって、みんなしんでしまいます。そこに持ちこまれてくるゴミの山は、どこからくるのか……。

反対側から始まる『ゴミをぽいぽい』では、「あれもほしい これもほしい」とつぎつぎに物を買う人間、「あまったから ぽい」「あきたから ぽい」とゴミをどんどん捨てていく人間が描かれます。それがゴミ捨て場に集まって……。

『やまからにげてきた』は結果から始まり、『ゴミをぽいぽい』は原因から始まる。ゴミ問題を自分の問題として、生き物のいのちへつながる大きな問題として、考えさせられる作品。

読者の声

読者さま

力強くインパクトのある絵(60歳・女性)

保育士ですが、環境について子どものうちから知って欲しいと思い、前の職場でも求め、田島さんのワークショップに参加し再度買い求めました。力強くインパクトのある絵は訴えるものが大きくて生き生きと描かれています。もっと子どもたちに触れさせたいと思っています(色々の作品に!)。
読者さま

ゴミはどこへいっちゃうのかなあ(34歳・女性)

田島先生の本はいつもドキッとさせられます。少し難しい内容かな、と思い3才の息子がはたしてどれだけ理解してくれるかと心配していましたが、まず、前後から見られることに興味をもち、何回もくり返し読んでいるうちに“ゴミはどこへいっちゃうのかなあ”ーーー主婦生活をしている私としてはドキリとさせられる発言でした。
読者さま

動物たちと共生(45歳・女性)

自然に囲まれている環境の中で生活をしています。しかし、山奥に産廃施設がたとうとしていて、とても身近でした。動物たちと共生、を大切にしていきたいものです。

もっと見る

関連情報

2021/12/20

<メディア>NHK「SWITCHインタビュー 達人達」に田島征三さんが出演予定

NHKのEテレ「SWITCHインタビュー 達人達」12月25日(土)午後10時放送回にて、田島征三さんが出演予定です。 「SWITCHインタビュー 達人達」は番組の前半と後半でゲストとインタビュアーを ...

続きを読む

2019/11/21

田島征三さんが「巖谷小波文芸賞」を受賞しました!

再話者、翻訳者、読物作家、絵本作家、劇作家、編集者など多角的に活躍し、先駆的な役割を果たした巖谷小波の業績を記念し制定された「巖谷小波文芸賞」。第42回となる今年、「日・中・韓 平和絵本」などを通じて ...

続きを読む

もっと見る