2025.02.21

『クジラがしんだら』第1位!「キノベス!キッズ2025」の授賞式が行われました。

左から、藤原義弘さん、かわさきしゅんいちさん、江口絵理さん


2月17日(月)、新宿にあります紀伊國屋ホールにて、「キノベス!キッズ2025」の表彰式が行われました。

このたび第1位を受賞した『クジラがしんだら』の作者、江口絵理さん、かわさきしゅんいちさん、監修者の藤原義弘さん(海洋開発研究機構)が登壇し、スピーチを行いました。


素敵なトロフィーが贈られました!

現在、紀伊國屋書店新宿本店では、受賞を記念した展示が4Fギャラリーボックスにて行われています。
深海の世界をじっくりとお楽しみください。


また、3月には受賞記念イベントとして、江口絵理さん、かわさきしゅんいちさん、藤原義弘さんによるトークイベントが開催される予定です。


●キノベス!キッズ2025記念『クジラがしんだら』スペシャルトーク

【日時】2025年3月22日(土) 18:40開場 / 19:00開演
【会場】紀伊國屋書店 新宿本店 3階アカデミック・ラウンジ
【参加方法】無料でご観覧いただけるイベントです。サイン会にご参加いただけるお客様は対象書籍をご購入くださいませ。
※着席定員は満席になりました。ご希望のお客様は当日立ち見でご参加ください※
クジラがしんだら

童心社の絵本

クジラがしんだら

江口絵理 文/かわさきしゅんいち 絵/藤原義弘 監修

深海はえさが少なく、生きものが少ない場所です。ところが、ごくまれに巨大な食べ物のかたまりが降ってくる。それが命を終えたクジラです。クジラの体は、長ければ100年にもわたってさまざまな生物の命を支え続けます。
はじめはサメ、コンゴウアナゴなどが肉を食べ、タカアシガニやグソクムシなど小さな生物が続きます。骨だけになると、こんどはホネクイハナムシという骨を食べる生物があらわれ、その後も長期間にわたりクジラは分解されていきます。
このクジラの死骸を中心に形成される特殊な生態系は「鯨骨生物群集」と呼ばれ、近年の研究でその実態が明らかになってきました。

50~100年というのは、とほうもなく長い時間ですが、必ずどこかで終わりは来ます。
鯨骨に生きる生き物たちは、やがて別のすみかと食べ物を探さなくてはいけない。こんなに広い海で、そうつごうよく、沈んだ大きなクジラに出会えるものでしょうか?
しかし、まっくらな宇宙にも星があるように、深い海の底からあてどない旅に出かける生物たちにも、どこかに必ず明かりがあるのです。でなかったら、クジラに集う生きものたちがずっと子孫を残し、命をつなぎ続けることはできなかったはずです。

これは深海という厳しい世界に生きる生物たちの、いっときの大宴会を描いた物語絵本です。
監修は国立研究開発法人海洋研究開発機構の藤原義弘氏。

  • 4・5歳~
  • 2024年9月1日初版
  • 定価1,980円 (本体1,800円+税10%)
  • 立ち読み