2025.01.10

『クジラがしんだら』が紀伊國屋書店「キノベス!キッズ 2025」第1位に選ばれました!

紀伊國屋書店が主催する「キノベス!キッズ 2025」で、『クジラがしんだら』(江口絵理・文 かわさきしゅんいち・絵 藤原義弘・監修)が第1位に選ばれました!
こちらの賞は、過去1年間に出版された新刊児童書・絵本を対象に、紀伊國屋書店で働く全てのスタッフの方から公募した推薦コメントをもとに選考委員の投票でベスト10を決定し、お客様に全力でおすすめしようという企画です。
紀伊國屋書店のスタッフの皆さんがご自分で読み、ほんとうにおもしろいと思った作品が選ばれます。

2月1日(土)からは、全国の紀伊國屋書店およびウェブストアにて「キノベス!キッズ2025」フェアを開催予定です。
ぜひお手にとってご覧ください。

「キノベス! キッズ2025」くわしくははこちら
https://store.kinokuniya.co.jp/event/kino-best-kids-awards/
クジラがしんだら

童心社の絵本

クジラがしんだら

江口絵理 文/かわさきしゅんいち 絵/藤原義弘 監修

深海はえさが少なく、生きものが少ない場所です。ところが、ごくまれに巨大な食べ物のかたまりが降ってくる。それが命を終えたクジラです。クジラの体は、長ければ100年にもわたってさまざまな生物の命を支え続けます。
はじめはサメ、コンゴウアナゴなどが肉を食べ、タカアシガニやグソクムシなど小さな生物が続きます。骨だけになると、こんどはホネクイハナムシという骨を食べる生物があらわれ、その後も長期間にわたりクジラは分解されていきます。
このクジラの死骸を中心に形成される特殊な生態系は「鯨骨生物群集」と呼ばれ、近年の研究でその実態が明らかになってきました。

50~100年というのは、とほうもなく長い時間ですが、必ずどこかで終わりは来ます。
鯨骨に生きる生き物たちは、やがて別のすみかと食べ物を探さなくてはいけない。こんなに広い海で、そうつごうよく、沈んだ大きなクジラに出会えるものでしょうか?
しかし、まっくらな宇宙にも星があるように、深い海の底からあてどない旅に出かける生物たちにも、どこかに必ず明かりがあるのです。でなかったら、クジラに集う生きものたちがずっと子孫を残し、命をつなぎ続けることはできなかったはずです。

これは深海という厳しい世界に生きる生物たちの、いっときの大宴会を描いた物語絵本です。
監修は国立研究開発法人海洋研究開発機構の藤原義弘氏。

  • 4・5歳~
  • 2024年9月1日初版
  • 定価1,980円 (本体1,800円+税10%)
  • 立ち読み