2022.12.26

<新作かみしばい>定期刊行かみしばいから、1月号の2作をご紹介!

今回は2023年1月の新作紙しばいを動画でご紹介します。



『ゆきじぞう』
脚本・重松 彌佐 絵・いしい つとむ
年少向/8場面

つよい風がふく日のこと。

いつものように、せんきちはお地蔵さんにごあいさつをしました。

「おじぞうさま、まちへ おつかいにいってきます。」

ぴゅー ぴゅー
まちからの帰り道、きゅうに雪が降ってきました。

ごおーっ ごおーっ

あっというまに吹雪になりました。
「まえが みえない。」

せんきちは道がわからなくなってしまい……。

雪のなかの人影が、せんきちを家までみちびいてくれました。
北海道につたわるふしぎなお話。


『火をとりにいったウサギ』
脚本・津田 真一 絵・スズキ コージ
年中・年長向/12場面

むかし、世界はとても寒かった。

「火を みつけたよ!」
旅から帰った鳥が、いった。
しかし、火はこわい男たちに守られているという……。

すると、
「ぼくが 火を とりに いく!」
お調子者のウサギが飛び出した。

はるばる山のてっぺんにやってきたウサギは……。

人々の生活にかかせない「火」の由来話が、紙しばいに。
迫力たっぷりの絵と、ドラマチックな展開をお楽しみください。


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ゆきじぞう

2022年度定期刊行紙しばい 年少向け おひさまこんにちは

ゆきじぞう

重松彌佐 脚本/いしいつとむ

「おつかいにいってきます」お地蔵さまにそういって、せんきちは町へ出かけました。せんきちは毎日、お地蔵さまにごあいさつをする子です。おつかいを終えての帰り道、きゅうに雪が降り出して、風も強くなり、大吹雪になりました。前が見えません。それでもせんきちはがんばって前に進もうとしますが、迷ってしまいます。せんきちがこまっていると、吹雪の中にぼんやりと黒い人影が浮かび上がりました。「おーい、待ってくれ」せんきちはけんめいに後をついていきました。追いついたと思ってもすぐに離れてしまいます。転んでは起き上がり、いったいどれだけ歩いたことでしょう。急に吹雪が晴れて、目の前に木が見えたとき、「せんきちー!」「かあさん、ただいま」おかあさんと家族が心配して迎えにきてくれたのです。(さっきまで前を歩いていた人はいったいどこにいったんだろう)と、せんきちは思いました。
家への帰り道、お地蔵さまのほこらの前を通りかかると、「見て!」せんきちがほこらに続く足跡を見つけます。扉を開けてみると……いつもの場所に、白い雪をかぶったお地蔵さまが立っていたのです。「ああ、ありがとうございます。町へおつかいにいくと言って出かけたから……それをお地蔵さんは聞いてくださって、心配してくださったんだ」せんきちは、涙を流して御礼を言いました。せんきちが、吹雪の中で見た黒い影のことを話すと「ふしぎなこともあるもんだ」「お地蔵さまのおかげだね」と家族みんなで感謝しました、それからこのお地蔵さまを「ゆきじぞう」と呼ぶようになりました。

  • 2歳~
  • 2023年1月1日初版
  • 定価1,540円 (本体1,400円+税10%)
  • 立ち読み
火をとりにいったウサギ

2022年度定期刊行紙しばい ともだちだいすき

火をとりにいったウサギ

津田真一 脚本/スズキコージ

むかし世界はとてもさむかった。みんながさむさにふるえていると、旅からかえってきた鳥がいった。「火をみつけたよ! やまのてっぺんにあったよ!」しかし、火はおそろしい男たちがまもっているという。するとウサギが「ぼくが火をとりにいく!」と、名のりでた。ウサギは山のてっぺんにいくと、男たちのまえでおどりだした。つられて、男たちもいっしょになっておどりだしたので、「いまだ!」ウサギは火をぬすみだした! ところが逃げるウサギを、男たちがどこまでもおいかけてきて、大雨もふりだし……。

日々の生活にかかすことのできない「火」。その由来話が紙芝居になりました。ウサギが火をとってくる手に汗にぎる展開と、スズキコージさんが描く壮大な世界観をお楽しみください。卯年のスタートにぴったりのお話です。

  • 4・5歳~
  • 2023年1月1日初版
  • 定価2,090円 (本体1,900円+税10%)
  • 立ち読み