2022.04.21

<新刊絵本>「性とからだの絵本」シリーズ『おとなになるっていうこと』

今回は、産婦人科医の遠見才希子さんによる新シリーズ「性とからだの絵本」から、第3作『おとなになるっていうこと』をご紹介します。


サッカーが上手な、ぼくのお姉ちゃん。
お姉ちゃんが合宿のための荷物を準備しているとき、「せいりようひん」という言葉が聞こえてきました。


「せいりようひんって なに?」と尋ねてみると、お母さんはナプキンやタンポンをもってきて、女の人の体では、毎月「生理」が起こることを教えてくれました。
ぼくは血が出ると聞いてびっくり。でもけがとはちがうと聞いて安心しました。


本作では、小学生のぼくが、両親との対話を通して、生理や射精など、思春期に起こる心と体の変化について考えます。
さらに、合宿から帰ってきたおねえちゃん、おかあさん、そしてトランスジェンダーであるお母さんのおさななじみ、かおるさんとの会話の中で、人みなそれぞれが、ちがった心と体をもった存在であることを知っていきます。


思春期には、子どもから大人になるために、体にいろいろな変化が起こります。
その中で自身のセクシュアリティ(性的指向、性自認、性表現などの性のありかた)を意識することもあるかもしれません。


かおるさんは言います。

「せかいじゅうに いろんな ひとが いて みんな いっしょに いきてるんだよ。」

自分が自分らしく、その人がその人らしく生きていくことのすばらしさを「性とからだ」の視点で伝える1冊です。

巻末には、思春期の体の変化や性のありかたなどについて、くわしい解説も掲載されています。
小学校低学年から。

(遠見才希子・作 和歌山静子・絵)
おとなになるっていうこと

性とからだの絵本

おとなになるっていうこと

遠見才希子 作/和歌山静子

「せいりようひん」ってなんだろう?
ぼくはおとこらしくないとだめ?
ぼくの疑問、おねえちゃんの悩み、おかあさんの幼なじみの話などを通して、第二次性徴やからだの違い、さまざまな性のあり方まで、性をめぐるさまざまな問題を考えます。

  • 小学1・2年~
  • 2022年3月30日初版
  • 定価1,650円 (本体1,500円+税10%)
  • 立ち読み