2021.05.25

<メディア>「NPOブックスタート」発行のメールニュースにて『てんじつきさわるえほん いないいないばあ』をご紹介いただきました。

0歳児健診などの機会に、一人ひとりの赤ちゃんに絵本をひらくあたたかく楽しい「体験」と「絵本」を手渡す活動「ブックスタート」。
その活動の推進とサポート業務を行っている「NPOブックスタート」発行のメールニュース「ブックスタートNEWS 2021春号」にて、『てんじつきさわるえほん いないいないばあ』が紹介されました。

以下掲載部分を抜粋しました。

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当NPOでは自治体に提供する赤ちゃん絵本について、視覚のサポートが必要な親子のために、てんやく絵本への交換対応を行っています。2021年度からは新刊『てんじつきさわるえほん いないいないばあ』の提供も開始しますが、ひとつ気掛かりなことがありました。

自分で購入する絵本や、身近な人からのプレゼントとは違って、自治体が地域に誕生したすべての親子を対象とするのがブックスタート。絵本を受け取る親子の事情は様々です。「いない いない ばあ」は、視覚の遊びを元にしている絵本。視覚に障害のある赤ちゃん、または親御さんに、どのように受け止められ、楽しんでもらえるでしょうか…。

絵本を介して視覚以外のふれあい遊びへとつなげられること。
誰もが同じ絵本を(手段は違っても)楽しめるという、障害者差別解消法の合理的配慮に叶うこと。
自治体に向けてそうした情報をまとめながら、担当編集者の西尾薫さんからもお話を伺うことができました。

そのとき印象的だったのは、西尾さんがテスト版を盲特別支援学校の子どもたちに触ってもらった時のエピソード。10歳の女の子が動物の隆起印刷に触りながら、傍らで介助していた先生に尋ねたそうです。

「どうしてきつねのしっぽは、ねずみに比べて太いの?」

動物のしっぽという概念は知っていたようですが、触ることでそれらの違いにも気付いたのですね。先生は、「きつねのしっぽは毛がふさふさしているから。ねずみのしっぽは、ちょろんとしているよ」と答えました。
女の子は納得し、それぞれのしっぽの触り心地を楽しんでいたそうです。

見えなくても、「いない いない ばあ」遊びを絵本で楽しむ方法は? という狭い解釈にとらわれていた大人の(私の)心配をよそに、子どもたちは絵本を、もっと自由に、もっとのびやかに、楽しんでいる――。

そういえば、ブックスタートの始まりの時もそうでした。赤ちゃんに絵本がわかるの?という周囲の懸念の中、絵本をじっと見つめる赤ちゃんの様子に、会場では歓声があがったそうです。

赤ちゃんが、子どもたちが、いつも教えてくれます。
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「さわって楽しむ」ことができる、新しい絵本の形「てんじつきさわるえほん」
ぜひ手に取ってごらんください。

■NPOブックスタートについて詳しくはこちら
https://www.bookstart.or.jp/

■NPOブックスタートのメールニュースはこちら
https://mailchi.mp/6ab343b087b8/bookstartnews2021spring_web
てんじつきさわるえほん いないいないばあ

てんじつきさわるえほん

てんじつきさわるえほん いないいないばあ

松谷みよ子 ぶん/瀬川康男

1967年の刊行以来、多くの子どもたちの誕生を祝ってきた『いないいないばあ』。日本で一番読まれている絵本が、もっと多くの方に楽しんでもらえるように、「点字つきさわる絵本」になりました。
見て楽しむことのできる絵と文字の上に、透明樹脂インクで、触って楽しむことのできる絵(触図)と文字(点字)を、盛り上げ印刷しています。見える人と見えない人が、いっしょに楽しめる絵本です。


★見える人も、見えない人も一緒に!

・目の不自由なこどもたちに
点字を読める子は、点字の文を読みながら、絵を触って楽しんでください。まだ点字を読めない子には、大人が読んであげながら絵を触らせてください。

・目の不自由なお母さん、お父さんに
お子さんに絵を見せながら、点字の本文を読んであげてください。

・見える子どもや大人たちに
絵を触って見えない人の感じ方を体験してみてください。バリアフリーの社会を考えるきっかけにもなります。

  • 0・1歳~
  • 2021年1月20日初版
  • 定価3,960円 (本体3,600円+税10%)
  • 立ち読み