2021.01.29

<ニュース>作家・小川洋子さんおすすめ!『14ひきのひっこし』

第1回本屋大賞を受賞した『博士の愛した数式』など、多くの作品を発表し続けている作家、小川洋子さん。
このたび、小川洋子さんが大好きな絵本として『14ひきのひっこし』へコメントを寄せてくださいました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ファンになれる1ぴき、自分に似た1ぴきと出会える

私が好きなのは、晩ご飯のシーンです。
みんながいっぺんに座れる大きなテーブルが素敵ですし、木の器に入った料理はどれも美味しそう。
月夜の雑木林のどこかで、動物たちがこんな幸福な時間を味わっているのかと想像するだけで、楽しくなってきます。
くりかえし読む喜びに満ち溢れた絵本。
自分も子どものころに読みたかったなと思います。

小川洋子(作家)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

『14ひきのひっこし』は、いわむらかずおさんによる人気シリーズ「14ひきのシリーズ」の第1作。
野ねずみの大家族が、新しいお家を探すお話です。

小川さんは「ろっくんが大好き!」とのこと。
ページをめくるたびに、ろっくんがなにをしているか探すのだそうです。
少しおっちょこちょいだけれど、好奇心旺盛で何でもやってみるろっくん。
皆さんも注目してみてくださいね。

家族とともに暮らす幸せ、自然とともに生きる喜び。
刊行から37年経った今も、私たちにとって大切なことをそっと教えてくれる、「14ひきのシリーズ」です。

(いわむらかずお さく)


14ひきのひっこし

14ひきのシリーズはじめての「14ひきのシリーズ」(全2巻)

14ひきのひっこし

いわむらかずお さく

森の奥めざして、さあしゅっぱつ。川をわたり、不安な一夜をすごして、やっとみつけた、すてきな根っこ。みんなで力をあわせて家をつくり、橋も、水道もできた。たべものもたくさんあつめて、さむい冬がきてもだいじょうぶ。みんな、ほんとうにごくろうさま。

人気ロングセラー絵本「14ひきのシリーズ」の第1作。ねずみの家族があたらしいすみかを求めて森へひっこし、木の根元に家づくりをするこの作品から、シリーズの物語がはじまります。

お父さんが図面を書いて、子どもたちも手伝って、居心地のいい家をみんなで一緒につくります。
大人の部屋は1階、子どもたちの部屋は2階と3階。竹を切って床を作ったら、みんなのベッドを並べよう。

豊かな自然の中でくらす、お父さん、お母さん、おじいさん、おばあさん、そしてきょうだい10ぴき。1ぴき1ぴきの個性が丁寧に描きこまれていて、何度見ても発見があります。

  • 3歳~
  • 1983年7月10日初版
  • 定価1,430円 (本体1,300円+税10%)
  • 立ち読み