2020.01.10

<連載1/2>心おどるいのちの絵本、登場!『ちび竜』

詩人・工藤直子さんと、昨年絵本作家デビュー30周年を迎えたあべ弘士さんによる最新作『ちび竜』が刊行となりました。


ちいさなつぶから生まれた、ちいさなちいさなちび竜。
いっしょにぴんぴんしている「だれか」にきいてみました。

「あなた だれ? ここは どこ? それから それから、ぼくは だれ?」

「あんた、ちび竜。おれたち、ボウフラ。
 それから ここは水たまり。
 ♪あら よいよいっ
 みんなで ちび竜 うまれるのを 
 たのしみに まっていた。
 で、きょう、あんた うまれた!
 ♪ほいさっさ」


工藤直子さんならではのかろやかで、ときにはっとさせられる言葉を声に出せば、自然と心がはずみます。

水たまりから飛びたったちび竜は、とんぼから飛び方を、フナから「ウロコ通信」のやり方をおしえてもらいました。
出会う生きものたち、そして風も、水も、土も、みんなちび竜のともだちです。

ちび竜は、火をはき、雨をふらせる神通力も身につけ、どんどんでかくなって――。


あべ弘士さんが描く生き物たちは生命力にあふれ、ときに力強く、ときに愛嬌たっぷり!
成長していくちび竜が、画面の中を動きまわっているようです。

クライマックスは、迫力ある観音開きの大画面!
ぜひお手にとってちび竜を感じてください。


地球にあふれるいのちを、ゆかいに、壮大に描いた渾身の1作です。
これから大きな世界に飛びたっていくすべての人におくります。

ちび竜

童心社の絵本

ちび竜

工藤直子 文/あべ弘士

小さなつぶからうまれたちび竜は、水たまりからとびたち、いろいろな生き物に出会う。とんぼからは飛び方を、フナからは「うろこ通信」のやり方を教えてもらい、ほかにもたくさんのともだちに出会って、あそび、風や水や土となかよくなった。どんどんでかくなっていったちび竜は、やがて、光る青い地球を抱いて……。
うたうような工藤直子の言葉と、繊細かつ迫力あるあべ弘士の絵が、地球にあふれるいのちをゆかいに、壮大に描く。



『ちび竜』工藤直子・あべ弘士 著者のことば(2020年1月15日発行「母のひろば」668号)
https://www.doshinsha.co.jp/download_files/000162.pdf

  • 4・5歳~
  • 2019年12月20日初版
  • 定価1,870円 (本体1,700円+税10%)
  • 立ち読み