ちいさな〈せなけいこ・おばけえほん〉
内容説明
長く愛されてきた「せなけいこ・おばけえほん」(全15巻)の中から、特に人気の作品をコンパクト版にして5点同時刊行します。幼い子にもぴったりのサイズ、どうぞおばけを連れて歩いてください。
関連情報
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2019/6/19
<神奈川>『ねないこだれだ』誕生50周年 せなけいこ展が開催されます。
「おばけえほん」シリーズなど、貼り絵の表現技法で多くの作品を創っているせなけいこさん。このたび代表作『ねないこだれだ』誕生50周年として「せなけいこ展」が下記の日程で開催されます。せなけいこさんの作品 ...
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ちいさなおばけえほん ばけものづかい
せなけいこ 作・絵
とってもひとづかいのあらいおじいさんが、ばけものがでるとひょうばんの家にひっこしてきます。すると、なまあったかーい風がふいてきて、まちかまえていたばけものたちが、「こんばんは~、どろどろどろどろ~」と、おじいさんをおどろかしにやってきます。ところが、おじいさんはまったくおどろかないどころか、「かたをたたいておくれ」「かいものにいっておいで」と、あべこべにばけものたちをこきつかいます。さて……。
- 4・5歳~
- 2017年6月10日初版
- 定価858円 (本体780円+税10%)
- 立ち読み
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ちいさなおばけえほん くずかごおばけ
せなけいこ 作・絵
きらいな食べ物も古くなったお人形も、「こんなもの、くずかごへすてちゃうわ」と、なんでもポイとすててしまう女の子。
するとある日、くずかごから大きな手が出てきて、女の子は中にひきこまれてしまいます。まっくらなくずかごの中は、おばけの世界。
女の子にすてられてものたちが、おばけになってせいぞろいしています。「すてたのは、だれだ!」「すてたのは、だれだ!」みんな、おこっています。さて女の子は、どうなるか!?- 4・5歳~
- 2017年6月10日初版
- 定価858円 (本体780円+税10%)
- 立ち読み
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ちいさなおばけえほん おばけいしゃ
せなけいこ 作・絵
ちっともかんじゃがこないので、のんきなおいしゃさんがねようとしたら、とんとんとん。だれかが戸をたたいています。
「せんせい、目がいたくて……なおしてください」やってきたのはひとつめこぞう!
でも、おいしゃさんはあわてずさわがず、「よしよし。くすりをつけてあげよう」それからというもの、ひょうばんをきいて、おばけがぞろぞろ、くるわくるわ。ねこまたにかっぱに、ろくろっくび……おいしゃさんは大人気です!- 4・5歳~
- 2017年6月10日初版
- 定価858円 (本体780円+税10%)
- 立ち読み
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ちいさなおばけえほん ゆうれいのたまご
せなけいこ 作・絵
大きな木の下に、へんなたまごが三つ。「はてさて、なんのたまごだろう?」とおりかかったひとがひろってかえりながめていると、たまごがぴちんとわれました。
あれれ……かみなりがとびだして、天にのぼっていきました。つぎにとびだしたのは、かっぱ。川へかえっていきました。さいごのたまごからは、ひゅ~~どろどろ、小さなゆうれいがあらわれ、そとへとびだしていきました。
しかし、やがてなきながらもどってきました……?- 4・5歳~
- 2017年6月10日初版
- 定価858円 (本体780円+税10%)
- 立ち読み
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ちいさなおばけえほん はらぺこゆうれい
せなけいこ 作・絵
ゆうれいにもいろんなのがいます。はらぺこのゆうれいだっているんです。
「あーこまった。なにかたべるものはないかなー」ひとをおどろかせて食べものをもらおうとかんがえたゆうれいでしたが、大しっぱい。ついにばったりたおれてしまいました。
それを見ていたじごくのえんまさまは、「あのゆうれいをつれてこい!」と鬼をつかいに出しました。ところが、ゆうれいをだきおこしたおにが、くしゃみをしたとたん……!- 4・5歳~
- 2017年6月10日初版
- 定価858円 (本体780円+税10%)
- 立ち読み
書評
- 怖いけど……好き(母のひろば638号) 2017年7月25日
- 子どもにとって、「おばけ」は怖いけれども興味をそそられるもの。「怖いけど……見たい……」そんな気持ちでいっぱいです。そのような子どもの気持ちを満たしてくれるのが、この「ちいさな〈せなけいこ・おばけえほん〉」シリーズ。「おばけの絵本を読むよー」と4歳児クラスに行くと、みんなが「読んで読んで!」と歓声を上げる中、うしろへ行って友だちのかげに隠れるRくん。ちょっぴり怖そうです。 まず『ばけものづかい』を読みました。表紙を見るなり、「かさおばけだー」と子どもたち。引っ越しをしたおじいさんのもとへ、ろくろっくびや、ひとつめ小僧、傘おばけなど、子どもたちに馴染みのあるおばけが出てきます。おばけたちを怖がるどころか困らせるおじいさんに、子どもたちはどうなるのかとわくわくしながら見ています。怖がっていたRくんも(なんだ、怖くない、おもしろい)と思ったようで身体を前に乗り出し、おばけが逃げ出す姿を安心して見ていました。「ゆうれいはたまごからうまれるの?」とIくん。『ゆうれいのたまご』というタイトルを読んだらすぐに聞いてきました。「じゃあ読んでみるね」とページをめくっていきます。赤い卵を見ると、「鬼だよきっと」と子どもたち。すると、赤い卵からはかみなりが産まれました。青い卵を見ると、「今度は青鬼だ」「とかげかな?」と子どもたち。想像が膨らみます。すると、青い卵からはカッパが飛び出してきました。これには、びっくり。「白い卵からは何がうまれるかな?」と興味津々見ていくと、ゆうれいが。「ほうらね」とTくんがわかっていたかのように話しました。このようにいろいろ想像して楽しみながら、読んでいきました。 このほかにも『くずかごおばけ』『おばけいしゃ』『はらぺこゆうれい』があり、5冊の絵本が同時刊行となっています。ひとつひとつ丁寧な切り絵になっていて、日本の独特のおばけの雰囲気を一層醸し出しています。子どもたちにとって「おばけ」は怖いものだけれど、わくわくするものでもあります。怖がらせるだけではなく、ユーモアも交えておばけを表現しているこの絵本シリーズ。大好きなお母さん、お父さん、おじいちゃん、おばあちゃんと読むことで、安心して見ることができるでしょう。ちょっぴり怖いけど、最後に安心できる場所に戻って来られるところがこのおばけ絵本の魅力でしょうね。最近、子どもを本当に怖がらせる絵本も出版されていますが、この絵本シリーズは小さい子どもたちも安心して見ることができます。小さいサイズでお出かけ用にもぴったりの絵本です。
- 近藤 初江/北区立桜田保育園園長
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