ないしょに かんぱい!
三年一組の担任・八木省吾先生は、ボール箱でポストを作り教室にかけます。そのポストに顔をかいて「太郎」という名前まで付けます。クラスの子どもたちは太郎くんあてに手紙を書いて入れます。うれしいこと、こまっていること、先生にいいたいこと、ないしょのこと、なんでもいいのです。太郎くんと先生はそれを読んで返事を書きます。手紙でのおしゃべりがきっかけで、さまざまな問題や悩みも解決されていきます。
- 定価1,320円 (本体1,200円+税10%)
- 初版:2014年11月20日
- 判型:A5判/サイズ:21.5×15.3cm
- 頁数:96頁
- 小学1・2年~
- ISBN:978-4-494-02040-9
- NDC:913
内容説明
三年一組の担任・八木省吾先生は、ボール箱でポストを作り教室にかけます。そのポストに顔をかいて「太郎」という名前まで付けます。クラスの子どもたちは太郎くんあてに手紙を書いて入れます。うれしいこと、こまっていること、先生にいいたいこと、ないしょのこと、なんでもいいのです。太郎くんと先生はそれを読んで返事を書きます。手紙でのおしゃべりがきっかけで、さまざまな問題や悩みも解決されていきます。
推薦のことば
- ポスト太郎くんにかんぱい! 2015年4月1日
- 三年一組の教室に、にっこり笑顔の「ポスト太郎」くんがかけられました。「いっぱいおしゃべりできたらいいな。うれしいこと、こまっていること、先生にいいたいこと、ないしょの話でもいいよ。手紙であくしゅ」
やがて、みんなから届いたのは、「太郎くん、ないしょだよ」「ないしょ、ないしょだよ」にはじまる、ないしょのお便り。
子どもも大人も、みんな、ないしょが大好き。くすっと笑ってしまうようなエピソードから、「お店の品をだまって持ってきて、その後に……」という告白まで、ポストの太郎くんと一緒になって、どきどきしながらお便りを読んでしまいます。太郎くんを通して、先生はどんな返事を書くかな。このお便りは、返事が難しいだろうなあ。でも先生は、ないしょを抱えている子どもたちに、さりげない言葉と行動で温かく応えていきます。
小さな胸に、それぞれの思いを持って生きている子どもたち。作者宮川ひろ先生の、懐深く優しいお人柄が、物語の後ろで川のようにゆったりと流れているのを感じます。後半では、楽しい絵かき歌やわらべ歌も登場して、三年一組は明るい笑いのなかに包まれます。
「ポスト太郎」くんが、日本じゅうの教室にいてくれたらなあ。そう感じさせてくれるお話の登場にかんぱい! - やえがしなおこ(やえがし なおこ/児童文学作家)