かんぱい!シリーズ

ひいきに かんぱい!

ひいきに かんぱい!

立ち読み

宮川 ひろ 作/小泉 るみ子

3年生になった一也の担任は、先生になったばかり新任先生。そして、クラス替えをした3年2組には、学校で給食が食べらず、声も出せないさなえちゃんという女の子がいました。一也と佳行、ひとみは、先生やさなえちゃんの「ひいき」係をつくります。家では普通にしゃべれるのに学校では声が出ない場面緘黙症の女の子が、少しずつ給食が食べられるようになり、クラスに居場所ができ、声も出るようになっていきます。子どもたちの温かい関係に心をうたれる、「かんぱい!」シリーズ最新刊!

  • 定価1,320円 (本体1,200円+税)
  • 初版:2013年10月25日
  • 判型:A5判/サイズ:21.5×15.3cm
  • 頁数:96頁
  • 小学1・2年~
  • ISBN:978-4-494-02036-2
  • NDC:913

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推薦のことば

子どもの力、大人の力、ひびきあって  2013年12月4日
 学校では話さないし給食も食べない子がいたら、大人はなだめ、あれこれ世話を焼き、時には叱ったり、原因をさぐったりすることでしょう。
 一也は3年生になり、そんな状態のさなえの存在を知ります。そして、見ていると、本当は話したいし、給食も食べたいのだと感じ取ります。そこで、新任の覚先生とさなえを応援する「ひいき係」を3人で結成します。子どもならではの、ストレートな「ひいき係」なんて大丈夫なのかしら。しかし、子ども達は大胆かつ繊細、あくまでも慎重に計画を立てます。始めの一歩はさなえの隣の家のかよと音楽室で給食を食べてみるといった具合です。少しずつ食べられるようになるさなえ。子ども同士のまっすぐな想いが響き合うと何倍にも、パワーアップしていきます。<br> この物語では色々な場面で子ども達の不安がほんのちょっとしたきっかけで生まれたり、解消されたりすることにも気づかせてくれます。友だちの悪気のない「食べないの?」という問いや、心配して隣の席に座った先生への緊張が追い打ちをかけること。そして、「そうだったのか、それでもやすまず学校へきてくれたんだね。がんばったんだ……。」という覚先生のねぎらいが心を溶かしていったこと。子ども達がお互いをまるごとひいきし合い、支え合い、育ち合っていく中に教師も日々、磨かれていくことに感謝したいと思います。
神澤 登美子(かんざわ とみこ/荒川区学校図書館支援室)

書評

月刊書評紙「子どもの本棚」 2014年8月号
[前略](ひききなんて、いけないこと!)と怒る前に、まず読んでみてください。さあ、どんな「ひいき」が始まるのでしょうか。さなえちゃんを助けたいという教室のみんなと先生の思いは一つ。さなえちゃんを特別扱いする「ひいき」は、果たしていけないことなのかな?最後にさなえちゃんもクラスのみんなも先生も笑顔になる、あたたかい「ひいき」のお話しです。[後略]
子どもと読書 2014 3・4月号 2013年 子どもの本 この一年