くつかくしたの、だあれ?
内容説明
2年生になって、かなちゃんと同じクラスになった。でもかなちゃんは新しい友だちと外で元気いっぱい遊んでる。ユキは、かなちゃんといちばんの仲よしになりたくて、つい…。大すきな子のくつをかくしてしまった子の気持ちと、かくされてしまった子の気持ち、その両方をていねいに描いた作品です。
読者の声
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(女性)
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「くつかくし」は、残念なことに学校では頻繁に起こるものです。この本で、友だちのくつをかくしてしまうユキの思いを考えると、複雑な気持ちになります。「私とあそんでほしい」という気持ちをすなおに伝えられたらよかったのに…。でも、ふしぎなおばあさんに連れてこられた「うせもののへや」のエピソード、じゅもんのひみつはとても良いな、と思いました。
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関連情報
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2020/7/10
<対談>山本悦子さん×いとうみくさん――日々のすべては物語のタネになる
≪2018年11月30日 童心社にて≫『先生、しゅくだいわすれました』『神隠しの教室』『二年二組のたからばこ』などの著者、山本悦子さん、そして『糸子の体重計』『かあちゃん取扱説明書』『天使のにもつ』な ...
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2018/11/16
インタビュー『二年二組のたからばこ』著者・山本悦子さん
――『先生、しゅくだいわすれました』『神隠しの教室』などで人気の山本悦子さん。11月に2作同時刊行でスタートする新シリーズ「だいすき絵童話」の第一弾の1作として、『二年二組のたからばこ』が刊行されます ...
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推薦のことば
- 子どもを見守る存在 2013年12月4日
- これは小学校の日常で起こる少しふしぎなお話、身近であると同時に、強いサスペンスを感じさせるストーリーでもあります。
ひっこみじあんな二年生のユキにとって、仲良しのかなちゃんに別の友だちができて自分から離れるように見えることは、切実な不安です。そのさびしさがきっかけで、相手を困らせ、悲しませることをしてしまいます。
子どもがうまく言い表せない気持ちに、この本はそっと共感の声をかけます。自分の過ちを正直に認めあやまることは、ときに鬼やおばけを退治するよりも困難です。自分の外ではなく、内にあるものに立ち向かわなくてはならないのですから。悩む子どもに寄り添いつつ、しかし安易に援助者に解決させない作者の姿勢には、本人の心の力への信頼を感じます。またその場にいるのは、家族や学校の職員ばかりではありません。ユキが出会う、無愛想でかわった雰囲気のおばあさんは言います。
「なんせ、学校っていうのはね、たっくさんの子どもがいるからね。先生たちだけではめんどうがみきれないんだ。だから、いろんなものがおてつだいしてるんだよ」
さまざまな角度からの「見守り」が、学校の中だけでなく外にも、充分に存在する社会でありたいと思います。 - 内川 朗子(うちかわ あきこ/児童文学評論家)
書評
- 子どもの本棚 2014年5月号 特集2013年子どもの本をふりかえって
- 子どもと読書 2014 3・4月号 2013年 子どもの本 この一年
- 日本児童文学 2014年1・2月号
- さぴあ 2014年1月号 BOOKSコーナー
- 朝日小学生新聞 2013年11月23日 ドキドキ書店へようこそ
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