かんぱい!シリーズ

0てんに かんぱい!

0てんに かんぱい!

立ち読み

宮川 ひろ 作/小泉 るみ子

算数のテストで61点の哲男。おかあさんの顔がうかんで、ため息がでます。友だちの明は国語のテストで20点。ところが、ふたりが相談したふたばおじさんは、子どものころ「0てんにかんぱい」したというのです!? それに「かあちゃん病」という病気があって、ふたりのおかあさんは、それにかかっているのだと……。
じぶんたちの気持ちをしっかりと受けとめてくれるふたばおじさんに、子どもたちは心を開いて話をします。
そして、元気をもらって、次の1歩を踏み出していきます。

  • 定価1,320円 (本体1,200円+税)
  • 初版:2012年11月15日
  • 判型:A5判/サイズ:21.5×15.3cm
  • 頁数:96頁
  • 小学1・2年~
  • ISBN:978-4-494-02032-4
  • NDC:913

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大人と子どものあたたかい関係に、読者はいやされ、はげまされます。
「かんぱい!」シリーズならではの1作です。

推薦のことば

『0てんにかんぱい!』にかんぱい! 2013年1月30日
 宮川ひろさんの「かんぱい!」シリーズ最新刊が『0てんにかんぱい!』、懐かしい響きです。というのは、ひろさんのデビュー作『るすばん先生』の中にこのエピソードがあるからです。主人公光男の母親に、るすばん先生こと木村先生は、「ペーパーテストが100点で飛ばないグライダーを作る子と、0点でも良く飛ぶグライダーを作る子と、どちらが好きですか」と謎をかけて、光男をかばってくれます。私事になりますが、この本が出た一九六九年、僕は小学校教員をめざす学生で、胸を熱くして読みました。
 今度の主人公は哲男。その哲男に「0点でかんぱい」のエピソードを教えてくれるのは、植木屋のおじさんで、子ども時代の大切な思い出として話してくれるのです。そして、テストの点数だけを気にするお母さんは「かあちゃん病」にかかっているのだとも教えてくれます。さらにかあちゃん病の一番の薬は、やはりたまにはいい点数を見せてあげることだともいい、漢字のテストなどは、短期集中でいい結果がだせるというアイデアも授けてくれます。このあたりの“大人の知恵”がさりげなく配されているところが、ひろさんの作品の真骨頂でしょうか。ひろさんの作品によって慰められ、励まされている子どもたちや大人たちの笑顔が、目に浮かんでくるようでした。
藤田のぼる(ふじた のぼる/児童文学作家・児童文学評論家)