火城 燃える町-1938
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『火城』(かじょう)の舞台、そこはアジア・太平洋戦争中の1938年、日本軍が迫る中国の町長沙。そこに住む一人の少女の目から見た町の混乱、そして町は大火により五日間燃え続け、古い町はすべて燃え尽きてしまった…。日本・中国・韓国の絵本作家12人の協力で実現した平和を訴える絵本シリーズ7作目。
- 定価2,750円 (本体2,500円+税10%)
- 初版:2014年12月19日
- 判型:B5変型ワイド判/サイズ:25.1×25.6cm
- 頁数:42頁
- 小学5・6年~
- ISBN:978-4-494-01972-4
- NDC:923
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内容説明
『火城』(かじょう)の舞台、そこはアジア・太平洋戦争中の1938年、日本軍が迫る中国の町長沙。そこに住む一人の少女の目から見た町の混乱、そして町は大火により五日間燃え続け、古い町はすべて燃え尽きてしまった…。日本・中国・韓国の絵本作家12人の協力で実現した平和を訴える絵本シリーズ7作目。
推薦のことば
- 『火城(かじょう)燃える町─1938』のこと少し 2015年4月1日
- 蔡皋(ツァイカオ)ファン待望の創作絵本ができました。これは『京劇がきえた日』に続く、中国の二冊目の平和絵本です。
日中戦争の初期に起こった「文夕(ウェンシー)大火」を題材にしたこの作品は、作者が生まれ育った長沙(チャンシャ)の町とそこに暮らす人びとを丁寧に描いています。
歴史を感じさせる家並み、子どもたちが遊ぶ船着場、買い物がてら芝居見物のできる街角、お店が並ぶ通り……人びとの表情から、平和な古い町の様子が伝わってきます。それが一転、のどかに凧が舞っていた空からは爆撃機が急降下し、人びとの表情は不安から恐怖へ。火に追われて逃げまどう人びと、火の海となり廃墟と化した町……と見てきて、色彩感覚に優れたこれまでの蔡皋さんの絵との違いに驚かれると思います。
「平和だった町が戦争にまきこまれていく様を、絵巻物のように描きたかった」という彼女は、「これまでの描き方では、戦争というものを表現できない」と思われたようです。絵は娘の翺子(アオズ)さんとの合作、表紙の「火城」という文字は夫で画家の蕭沛蒼(シャオペイツァン)さんが書いています。これは、蔡皋さん一家が力を合わせて創りあげた大切な絵本なのです。
ところで、蔡皋さんの絵本には、どれも「小さな秘密」が隠されているのをご存知でしょうか。この絵本でも、ぜひ見つけてくださいね。 - 中 由美子(なか ゆみこ/翻訳家)