かんぱい!シリーズ

わすれんぼうに かんぱい!

宮川ひろ 作/小泉るみ子

お母さんが病気で長く入院することになって、まゆみは、おばさんの家でくらすことになりました。おみまいにも行けないさびしい思いのまゆみに、転校した先の新しい先生は、「わすれんぼうになろう」というのです。クラスの友だちのわすれんぼう、校長先生のわすれんぼう、みんなのわすれんぼうに出会って、まゆみもだんだんわすれんぼうになることができました。いつも子どもたちをあたたかい目線で描く宮川ひろの「かんぱい!」シリーズの第4弾。

  • 定価1,320円 (本体1,200円+税10%)
  • 初版:2011年5月20日
  • 判型:A5判/サイズ:21.5×15.3cm
  • 頁数:96頁
  • 小学1・2年~
  • ISBN:978-4-494-01953-3
  • NDC:913

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内容説明

お母さんが病気で長く入院することになって、まゆみは、おばさんの家でくらすことになりました。おみまいにも行けないさびしい思いのまゆみに、転校した先の新しい先生は、「わすれんぼうになろう」というのです。クラスの友だちのわすれんぼう、校長先生のわすれんぼう、みんなのわすれんぼうに出会って、まゆみもだんだんわすれんぼうになることができました。いつも子どもたちをあたたかい目線で描く宮川ひろの「かんぱい!」シリーズの第4弾。

読者の声

読者さま

絵がかわいい(8歳・女性)

絵がとてもかわいい!

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推薦のことば

わすれる ちから! 2011年6月27日
人は2つの力をもって生きていきます。「おぼえる ちから」と「わすれる ちから」です。

3年生になったまゆみは、お母さんの病気入院のために、おばさんの家で暮らすことになります。おばさんは、担任の土屋先生に「学校にいる間は、心配もさびしさもわすれさせてやってください」とお願いします。隣の席になった山田君はクラス一のわすれんぼう。ズボンのベルトを忘れてハンカチで結んですませたりします。校長先生は月曜日の朝礼でお話しする種を忘れ、晩御飯のメニューを話しました。そういう楽しいことを取りあげて、日直が給食の牛乳で乾杯します。「○○のわすれんぼうにかんぱい!」が、教室をなごやかにしていきます。みんなの「わすれんぼう」が支えてくれるうちに、お母さんの退院予定日の知らせが届きます!

宮川ひろさんの「かんぱい!」シリーズ第4作。宮川作品は子どもの揺れ動く心そのものを等身大で描きます。子どもはそこに自分自身を見いだして共感し、おとなは子どもの丸ごとを受けとめることを学びます。子どもは言葉をイメージ化することで心に定着していきますが、小泉るみ子さんの生命力あふれる人物たちが物語を豊かに獲得させています。

東日本大震災の中で、悲しみ、苦しみをかかえている子どもたちにこの本を届け、「わすれる ちから」を分かちあいたい。
岩辺泰史(いわなべ たいじ/読書のアニマシオン研究会)

書評

日本児童文学 2012 5-6月号 特集:子どもの文学この一年 創作 低・中学年向け作品
子どもの切実な悩みに寄り添う
内川朗子

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