童心社のおはなしえほん

つきよの3びき

つきよの3びき

立ち読み

たかどの ほうこ 作/岡本 順

くまたろうと、ぽんたと、やぎえちゃんは、お母さんにしかられて家を出てきました。「おっかーなんか、しーらない!」ふくれた3びきは夜道をいたずらしながら歩いていきます。塀に手形をつけ、紙をむしゃむしゃ食べ…すっかりうかれきぶん。でも、窓から子守唄が聞こえ、ぱちんと明かりが消えたとき、3びきはお母さんのところへ帰りたくなりました。いばった気持ち、しゅんとした気持ち…たくさんの気持ちをいきいきと描きます。

  • 定価1,430円 (本体1,300円+税)
  • 初版:2016年9月15日
  • 判型:B5変型判/サイズ:20.7×22.2cm
  • 頁数:32頁
  • 4・5歳~
  • ISBN:978-4-494-01624-2
  • NDC:913

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推薦のことば

いろんな気持ちを描く(母のひろば629号) 2016年10月25日
 くまたろう、ぽんた、やぎえちゃんは、おかあさんにしかられて、夜の公園でぷーっとふくれていました。3びきはちょっとしたことで気持ちがもりあがり、公園を出て、いたずらしながら歩いていきます。たかどのほうこさんのこのお話を読んだとき、「子どもたちがどんどん調子にのっていく感じ、わかるなー」と思いました。

 子どものころ、かなりのお調子者だったぼくですが、今でも覚えていることがあります。それはまだ小学校低学年のころ、祖父が亡くなり、大人たちがお通夜の準備をしていたときのこと。1歳年上のいとこ2人とぼくは久しぶりに会ったことが嬉しくて、ドタバタ走り回りふざけあっていました。羽目を外してとまらないときの気持ちよさ、その後、それまでしかられた記憶のない祖母に大きな声でしかられて驚いたと同時に、祖母に悪いことをしてしまった思いでしゅんとしたことを思い出しました。

 3びきは、あることがきっかけで、ふくれていた気持ちやうかれていた気持ちがしゅるしゅると消え、おかあさんのところへ帰りたくなります。子どもたちだけでどしどし歩くとき、やさしく光るおつきさまを見上げるとき、こんな姿、こんな表情をしているんじゃないか……そんなことを大切に描きました。子どもだったぼくも、こんな表情をしていたのではないかと……。
岡本 順/画家