妖怪ぞろぞろ俳句の本

妖怪ぞろぞろ俳句の本〈上〉妖怪・動物

在庫僅少

古舘綾子 文/山口マオ伊藤秀男

河童、天狗、九尾の狐などを読んだ俳句を集めました。エピソード解説も充実していて、俳句学習の導入にもぴったりです。

  • 定価3,520円 (本体3,200円+税10%)
  • 初版:2013年3月20日
  • 判型:B5判/サイズ:26.3×18.8cm
  • 頁数:64頁
  • 小学3・4年~
  • ISBN:978-4-494-01419-4
  • NDC:911

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「河童の 恋する宿や 夏の月」(与謝蕪村)
「天狗風の こらず蔦の 葉裏哉」(与謝蕪村)
「獺の祭 見て来よ 瀬田の奥」(松尾芭蕉)
など、妖怪や動物にまつわる不思議な伝説を読んだ俳句を集めました。楽しいイラストに、俳句の意味の解説もあり、俳句はむずかしいもの、まじめなものと構えてしまう子どもたちの俳句学習の導入にぴったりです。

内容説明

河童、天狗、九尾の狐などを読んだ俳句を集めました。エピソード解説も充実していて、俳句学習の導入にもぴったりです。

推薦のことば

新しい視点で俳句を読むおもしろさ 2013年4月30日
 “妖怪ぞろぞろ”と「俳句の本」とのふたつの言葉をつなげた書名に、まず度胆を抜かれました。本を開いてまたびっくり。小林一茶や与謝蕪村、松尾芭蕉などの、なじみのある俳人たちが妖怪をテーマに句を詠んでいたとは……。でも、妖怪は、「人々の体験や知識から生み出された日本人の知恵であり、日本の文化の特色」([妖怪とはなにか]より)との解説を読み納得してしまいました。
 今、子どもたちは、小学校の三、四年生から俳句について学習しています。伝統的な言語文化の一つとして、情景を思い浮かべたり、リズムを感じ取りながら音読や暗唱したりすることが求められているのです。有名な俳人のわかりやすい句を教材として取り上げることは、子どもたちの学ぶ意欲を高めることになるでしょう。
 子どもたちは、妖怪・超人・鬼神といったたぐいのものへの興味関心が非常に高く、妖怪が出てくる物語も好んで手に取ります。妖怪と俳句を結ぶこの本は、子どもたちを容易に俳句の世界に親しませ、楽しい学びを生み出すに違いありません。

  公達に 狐化けたり 宵の春     与謝蕪村

 春の夕暮れの不思議な時間を詠んだこの句が、私のお気に入りです。
対崎奈美子(ついざき なみこ/東京学芸大学特命教授)