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よみがえれ ゲンゴロウの里

よみがえれ ゲンゴロウの里

在庫僅少

西原 昇吾

水生昆虫の代名詞のようなゲンゴロウが絶滅危惧種だという現実。
化学肥料の使用や大規模化による田んぼの整備が、さまざまな生き物を絶滅に追いやった。
ゲンゴロウから見えてくる田んぼと里山の生態系を守るためにやるべき事はなにか。
これからの環境教育のキーワード「生物多様性」を学ぶのに最適な一冊。

  • 「生物多様性の本箱」~みんなが生きものとつながる100冊~(国連生物多様性の10年日本委員会推薦)
  • 定価3,132円 (本体2,900円+税)
  • 初版:2008年11月25日
  • 判型:A4判/サイズ:30.3×21.6cm
  • 頁数:48頁
  • 小学3・4年~
  • ISBN:978-4-494-01158-2
  • NDC:468

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(もくじより)ゲンゴロウって知ってる?/ゲンゴロウは環境の道しるべ/ゲンゴロウを守れ!/生き物救出大作戦!/水田・ため池は大事/未来にのこすもの/これからできること etc

日本には約140種類のゲンゴロウ類が生息しているといわれているが、ゲンゴロウが分布する46都道府県のうち、44道府県のレッドリストに掲載されている。
鳥取県、石川県、熊本県などでは、県の条例により捕獲が禁じられているほど危機的状況にある。
この本に出てくるシャープゲンゴロウモドキは、環境省レッドデータブック絶滅危惧種Ⅰ類に指定された幻の昆虫。

読者の声

「よみがえれゲンゴロウの里」の感想
子どもたちは、小さな生き物の住めなくなった水の汚い色にびっくりしていました。17ページのため池の色です。 里山保全の必要性が、わかりやすく子どもたちの胸に沁みこむ、とても良い本だと思います。 生態系・外来種の危険も、写真の美しさもあって、非常に説得力のある一冊でした。 この本を読み、実践した子どもたちはもう、身の回り全てをコンクリートで固めようとは思わなくなりますね。(読み聞かせボランティア・49歳・女性)

推薦のことば

科学技術館メールマガジン 2010年6月23日 科学技術館おすすめ 科学の本の紹介
身近な水辺に住んでいて、よく見かけていたゲンゴロウですが、最近は、見かけることが少なくなってしまいました。なぜでしょう。ため池や沼や水田が宅地造成などの開発により少なくなってしまったことや、農薬や排水の流入による水質の汚染、圃場(ほじょう)整備といって、稲作を行いやすいように水田をまとめ、乾きやすい田んぼにする工事が行われ、休耕田や放棄水田が増加するなどの理由からゲンゴロウの住む場所が少なくなってきたためです。また追い打ちをかけるように、アメリカザリガニやブラックバスなどの外来種の増加、ペットブームによる乱獲などによってゲンゴロウが少なくなってしまったのです。レッドデータブックには、100種類以上のゲンゴロウ類が絶滅の恐れの高い種類として選ばれているそうです。
ゲンゴロウは、水辺の環境を知る基準となる生きものとして重要であり、生きものを守る活動の場で見直されるようになってきているのだそうです。ゲンゴロウが住めるということは、他の水辺の生きものも住めるということなのです。この本では、千葉県と石川県での取り組みを紹介しています。地域の方々や小学生との自然観察会や環境授業などを通し、自分たちの地域の自然や農業に目を向け、自然保全の活動が行われているそうです。著者は、自分のまわりでできることから少しずつはじめてみようと呼びかけています。
金澤磨樹子(科学読物研究会)