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2021.12.27
<1月のおすすめ紙しばい>こぞうの見た初夢は? 愉快痛快な民話紙芝居『ゆめみこぞう』

もうすぐお正月です。
お正月の初夢といえば、縁起がいいのは「一富士 二鷹 三茄子(いちふじ にたか さんなすび)」。
今日はこのお正月の初夢をテーマにした、民話紙芝居をご紹介します。
むかし、ある店のこぞうが、とびきり素敵な初夢をみたと言って、うれしそうにしていました。
「だって ゆんべ、
おらあ とびきりすてき素敵な初夢をみたんだもん。」
こぞうがあんまりうれしそうなので、店の者たちは、それがどんな夢だかこぞうにたずねますが、誰にも話せないといいます。
怒った店の者たちは、店のだんなさんにこれを言いつけました。
店のだんなさんも、こぞうのみた夢がどんな夢だったか知りたくなり、お金をやるからとたずねますが、こぞうはやっぱり話そうとしません。
怒った店のだんなさんは、とのさまの所にこぞうを連れて行きました。
とのさまもこぞうの夢が知りたくなり、話せばほうびを取らせると言いますが、こぞうはやっぱり話そうとしません。
とのさまを怒らせて、こぞうはとうとう海に流されてしまいます。
こぞうが流れついたのはなんと鬼ヶ島。
こぞうは鬼にとらわれて、今度は鬼の大将にどんな夢だか聞かせろと頼まれます。
小僧に、鬼ヶ島の宝をみせてくれたら話すと言われた鬼の大将は、どんな所にも飛んでいける“せんりぼう”、死んだものでもいきかえる“いきんぼう”、さわるとだれでもうごけなくなる“たちんぼう”という3つの宝をこぞうにみせますが……。
知恵者のこぞうが、鬼の宝をつかい、素敵な初夢を実現します。
予想をこえる展開にお話の世界にひきこまれる、おすすめの傑作民話紙芝居です。
12場面/3歳から
(若林一郎 脚本/藤田勝治 絵)