2020.06.10

<新刊>本番までの時間にじっくり読みたい「パラアスリートたちの挑戦」(全5巻)

今年予定されていた「東京2020オリンピック・パラリンピック」。みなさんご存じのとおり、1年の延期が決まりました。
わくわくする大イベントが先延ばしになったのは残念ではありますが、せっかくできたこの時間を、本番をもっと楽しむために使ってみてはいかがでしょうか。

今日は、3月に刊行となった新刊「パラアスリートたちの挑戦」(全5巻)をご紹介します。

「パラアスリート」とは、パラスポーツの競技者のことです。
本シリーズは、パラスポーツを20年以上取材する写真家・越智貴雄さんの迫力ある写真と言葉で、競技の魅力やパラアスリートの生き方を伝えます。

越智さんは本作の刊行にあたり、次のような言葉を寄せてくださいました。※1

「ぼくは、20年以上前に初めて出合ったパラリンピックに衝撃を受け、その世界にどんどん引きこまれていき、気がつけば撮影のために、パラアスリートのを追いかけて世界中の大会に行くようになりました。

初めてパラリンピックを見たときの衝撃は、大変なものでした。義足で100メートルを10秒台で走ったり、車いす同士で激しくぶつあり合ったりする選手たちは、みんな筋肉ムキムキで、たくましくてかっこよくて、ぼくが勝手に思っていた障がい者像とあまりにもちがっていたのです。

パラアスリートたちは多様性にあふれており、さまざまな特性を持った人たちと出会ったことで、自分の中にあった障がい者に対する差別や偏見に気づき、それが消えていきました。

障がい者に対する先入観の壁がすっかり崩れ、消えていくと同時に、選手たちがアスリートとして世界一を目指す生き方に惹かれ、1人ひとりの個性が見えてきました。」


越智さんのカメラがとらえるのは、パラスポーツの臨場感あふれるシーンの数々。
もてる力をすべて発揮し、ライバルや自分自身と戦うパラアスリートたちの表情は輝いています。

越智さんは、こうも書いています。※2

「知らなかった世界を知ることで、世界はとても大きく広がります」


パラスポーツにはどんな競技があるのか、どんな道具を使うのか、どんなルールで行われるのか――。
本シリーズでは、ビジュアルとともにわかりやすく紹介しています。

パラリンピックで間近にパラアスリートたちの躍動する姿を見られることは、私たちの世界が大きく広がるチャンスです。
来年に向け、ぜひ手にとってみてはいかがでしょうか。


「パラアスリートたちの挑戦」(全5巻)

①進化する道具で挑戦!
最高のパフォーマンスのために進化する道具と競技の魅力

②開発された競技に挑戦!
ボッチャ、ゴールボールなど、障がいがある人のために開発された競技

③選手の目となり手となり足となる
義足を作る人、陸上競技の伴走者など選手と共に戦う人たち

④夢を追うパラアスリート
たゆまぬ努力を積み重ねるパラアスリートに迫る

⑤信じる気持ちが世界を変えていく
パラアスリートたちの生き方が、障がいの有無や国籍・文化・宗教を超えていく

(越智貴雄 写真・文)

※1、※2…童心社定期刊行物『母のひろば』671号(2020年4月15日)より

パラアスリートたちの挑戦

パラアスリートたちの挑戦

越智貴雄 写真・文



パラアスリートたちは日々挑戦しているーー自分自身の障がいと向き合い、競技者として工夫を重ね、高みを目指す強い意志を持って。
彼らの挑戦する姿、そして裏顔を知ることから始めよう。夢を持つ事の大切さや挑戦する気持ちに、障がいの有無は関係ないことに気づくはずだ。
彼らの挑戦は、人間に無限の可能性があり、成し遂げられないことなどないことを、私たちに教えてくれます。

  • 小学5・6年~
  • 2020年3月19日初版
  • 揃定価15,950円 (本体14,500円+税10%)