2019.08.06

児童劇『かあちゃん取扱説明書』東京初公演レポート

夏の読書感想文にもおすすめの、大人気図書『かあちゃん取扱説明書』(いとうみく作/佐藤真紀子絵)

本作のストーリーは、かあちゃんにおこられてばかりの小学4年生の哲哉が、かあちゃんを思い通りに動かすため、かあちゃんのあつかい方をまとめた「取扱説明書」を作りはじめる……というもの。

この『かあちゃん取扱説明書』は原作を元にした児童劇にもなっており、福岡県の「一般社団法人劇団さんぽ」では、3年前から九州を中心に公演しています。

東京の国立オリンピック記念青少年総合センターで、7月31日(水)から開催された「子どもと舞台芸術大博覧会2019」の最終日8月5日(月)に、この作品の劇団さんぽの東京初公演があり、原作の著者いとうみくさん、画家佐藤真紀子さん、担当編集者とともに、当日お邪魔してきました。


晴天にも恵まれた当日。様々なイベントが同時に行われているにぎやかなカルチャー棟を進んで、公演が行われるホールへと進みます。

写真は開演前の様子。徐々に席がうまって満席に。劇では歌や踊りも加わったにぎやか舞台となっており、笑いのあふれるあっという間の楽しいひとときでした。

本作では、台所、哲哉の部屋、参観日での教室や、哲哉ととうちゃんとの入浴シーンなど、様々な場面が登場しますが、大道具や舞台装置を巧みに使った場面表現にも驚きました。

写真は左から、出演の辻和花子さん、西雅子さん、篠原弘一さん、二橋康浩さん。

著者いとうみくさん、画家佐藤真紀子さんとも、記念写真をパチリ。

また、なんと今回の劇団さんぽの公演は「子どもと舞台芸術大博覧会2019」の人気投票で、見事1位を受賞されたとのこと。
おめでとうございます!

原作の持つ明るさが、パワフルに表現された、劇団さんぽの児童劇『かあちゃん取扱説明書』。
今後も九州を中心に同作品の公演を予定されているそうです。

お問い合わせ、詳しくはこちらの劇団さんぽのホームページまで。
かあちゃん取扱説明書

単行本図書

かあちゃん取扱説明書

いとうみく 作/佐藤真紀子

ぼくんちで、一番いばっているのはかあちゃんです。今朝も朝からガミガミうるさくって、ぼくはハラがたちました。かあちゃんにいいたいのは、何日も同じごはんをつくらないでほしいです。さいごに、かあちゃんはすぐ「早く」っていうけれど、ぼくが「早く」っていうとおこるのは、やめてほしいと思います。
……ぼくの作文を読んだ父ちゃんは大笑いして「かあちゃんはほめるときげんがよくなるんだ。とにかくほめること。パソコンもビデオも扱い方をまちがえると動かないだろ、それと同じさ」
扱い方! そうか、扱い方さえまちがえなければ、かあちゃんなんてちょちょいのちょいだ!
哲哉はこうして、かあちゃん取扱説明書を書きはじめたのだが…。

  • 小学3・4年~
  • 2013年5月25日初版
  • 定価1,320円 (本体1,200円+税10%)
  • 立ち読み