ポケネコ・にゃんころりん(8) 影だけのねこの秘密
あかねのおばあちゃんの計らいで広島へ行くことになったユウたち。
初めて原爆のことを知っていくなかで、あの日の飼い主との約束を守り、影だけになった今でも待ち続けているねこがいることを知る。影だけのねこを救うには飼い主を探すしかない。そこで、にゃんころりんが不思議な力を発揮して…。
戦争のない、核のない平和な未来よ来い!ユウたちはにゃんころりんと一緒に心から願うのだった。
平和への祈りをこめたシリーズ第8弾。
内容説明
広島へ行くことになったユウたち。初めて原爆のことを知っていく。あの日の飼い主との約束を守り、影だけになった今でも待ち続けているねこを救うため、にゃんころりんが力を発揮する。平和への祈りをこめた物語。
読者の声
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平和がずっとつづいてほしいといのります(12歳・女性)
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私は、修学旅行で広島に行き、旅行でも行ってきました。なので、あらためて原子爆弾はこわいな~、戦争はもう二度と、やってはだめだと思いました。
『ポケネコ・にゃんころりん(8)影だけのねこの秘密』は、「ポケネコ・にゃんころりん」の(1)~(7)を読んできて、(8)巻は一番いい本だと思います。
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知っておかなければ(12歳・女性)
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戦争はこわいけれども、しっておかないと、また同じ事がおきてしまうから、教育にいいと思う。けど、もうちょっとストーリーをリアルにしたほうがいいと思った。
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子どもたちにできることは想像すること、考えること(女性)
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私は戦争の話をつねに聞かされた子どもでした。しかしながら祖母の話と教科書やテレビの内容、特に最近の作品は異なるなと、そして距離感を心にもっておりました。
私、今回の作品でいちばん重要だと思ったのは、「百合子さん」の気持ちを考える、想像することでした。人の痛みや苦しみを想像することです。被爆と被曝のちがい、放射能と放射線のちがい、これらは学校や家で学びますし、震災があったことでより伝えられることだから、想像する描写があったことは大切だと感じました。子どもができることは想像する、考えることなのです。
被爆したから結婚しなかった、いつか…何かあるかもしれない恐怖を何十年も背負うつらさを、痛みを想像したからこそ、あの最後に平和を願う場面が生きるのだと思います。ここがいちばん大事だと思いました。
沢音先生による広島の街並みも、沢音先生が広島の街とその背景を知るからこそ心に残りました。強い思い入れのあるものは必ずにじみ出てきますね。
8巻は本当に一気に読めました。子どもたちにも伝わります。そしてまた、伝えてください、書くことで。お願いします。
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書評
- 日本児童文学 2012 5-6月号 特集:子どもの文学この一年 創作 低・中学年向け作品
- 広島の原爆被害を現代の子どもが実感する
- 内川朗子
- 日本児童文学 2012 5-6月号 ブッククラブ
- 原発や、放射能汚染をさりげなく会話にとけこませている。最終頁のイラストに作り手の願いが見える。
- ちゅーぴー子ども新聞 2012年3月4日
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