絵本・こどものひろば

たかこ

たかこ

立ち読み

清水 真裕 文/青山 友美

ある日、ぼくのクラスに転校生がやってきた。名前は「たかこ」。平安貴族の格好をして、「いと はづかし。」なんて言って昔の人みたいだ。
となりの席のぼくは、だんだん仲よくなったけど、みんなと違うたかこをよく思わない子も…。そんな中、出かけた遠足で、雷と雹にあってしまったぼくたち。大パニックのクラスをすくったのは、たかこの十二単だったんだ。

  • 第2回絵本テキスト大賞優秀賞
  • MOE絵本屋さん大賞第8位&新人賞受賞
  • 定価1,404円 (本体1,300円+税)
  • 初版:2011年4月28日
  • 判型:B5判/サイズ:26.6×19.1cm
  • 頁数:32頁
  • 3歳~
  • ISBN:978-4-494-02559-6
  • NDC:913

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第2回「絵本テキスト大賞」にて、審査員の満場一致で優秀賞に決まったという本作。「みんなちがっていいんだよ」というメッセージをあたたかく、そしてユーモラスに伝えます。

読者の声

4年生のクラスではみんな夢中
書店でタイトルと表紙を見た瞬間、本を手にとってしまいました。学校で読み聞かせをしているので内容もピッタリと思い購入しました。
4年生のクラスではみんな夢中で、ときおりたかこちゃんの様子に笑い声が聞こえ、楽しく読み聞かせできました。
1年生の息子もたかこちゃんに興味津々で飽きることなく1ページ1ページをゆっくり読んでいました。その後、お友だちが遊びに来たときにみんなが「たかこだ!」とお友だちのように絵本に声をかけていました。
昔の言葉の響き、素敵です。本当にたかこちゃんのような転校生が来たら!!と考えると心がホワッとあたたかくなります。
たかこのくちまねがはやればいいな
良い意味でたかこのくちまねがはやればいいなと思いました。
ひさしぶりに古典に触れてみようと思いました。いつまでも見ていたい絵です。
人とちがっていても、変わっていてもだいじょうぶ
「たかこ」さんのような、ちょっと変わった話し方で、ちょっと変わった服を着て、それでもしっかりと自分というものをちゃんともっている子どもは、現実の学校のクラスのなかには2、3人います。人とちがっていても、変わっていてもだいじょうぶと思える作品に出会えて、心がほっこりいたしました。
新しい物語が届きました!
『たかこ』を読んだ小学校6年生の安井穂香さんが、『たけし』という新たな物語を書き、童心社へ送ってくださいました。ここに一部を紹介します。

たけしがわたしのがっこうにやってきた。
「てんこうせいのたけしくんです。みんななかよくしましょう。」
「せんせい。でもたけしくんの顔がぼうしで見えません。」
たけしはかぶとでじぶんを太陽などからかくしていた。
「たけしくんは、光っているものが苦手なようです。」
と、せんせいはいった。
たけしはわたしのとなりのせきにすわった。
「よろしくね。」
とわたしがいうと、たけしは
「よろしくたのもう。」
といった。
「どうしてへんなことばなの?」
「これでいいのである。」
たけしはそっぽをむいてしまった。
(後略)

「たかこ」ははじめ扇子で顔を隠していましたね。十二単でしずしずと教室に入っていく姿が印象的でした。そんな平安っこの「たかこ」に対して、「たけし」は戦国武将でしょうか?どんな兜をかぶっているのか気になります。
みんなと少し違うけれど、強くて優しいたけしはとっても魅力的!社員一同、楽しく読みました。安井さん、ありがとうございました。
仲間に紹介したくてワクワクしています
転校生をあつかう絵本は多いが、この女の子を特別扱いしない先生とクラスメイトがいい。あくまでも自分の言葉で通すたかこもステキ。
大笑いしました。
61歳二人の孫+9月にさらに二人の孫が増えるバ―バです。誕生日遠くに住む妹から、この本をもらい、大笑いしました。^^私は下ぶくれ顔ののんびり屋だから似ています。子育て支援グループに所属して児童館で毎月、児童と母親たちへ絵本の読み聞かせをしているので、いつかこの本を読んでみようかな?という気になりました。楽しめた絵本です。我が子の幼い頃から貴社の本と親しませてもらってきました。これからも良心的な出版をお待ちしています。(61歳)
日本語の美しさに気づく
オッ、新しい視点。これいいなぁと即思いました。古文は外国語の感じがあるという生徒もいますが、しっかり読めば日本語の美しさに気づくはず。こんな本、出して下さってありがとうございました。

推薦のことば

いと たのし、うつくし。 2011年4月27日
ドングリまなこに丸い顔。長い髪に十二単を着た女の子。これが、絵本『たかこ』の主人公たかこです。
こんな大昔ふうの平安女子が、ふつ~うの小学校に転校してくるんですから、おもしろくないわけがありません。
きっと、時空を越えてワープしてきたのでしょう。たかこは、「いと はづかし」などと平安語(?)で話します。
いやはやなんとも。楽しすぎて困ります。

といっても、クラスの子どもたちから見たら、たかこはへんてこな転校生です。それに、みなに合わせることなどしないので、いろいろ悪さをされてしまいます。でも、そこは心やさしい気丈な平安女子。みんなの心を、ぎゅぎゅっとつかんでしまうんです。
え? どうやってですって? それは読んでのお楽しみ。ヒントは、平安女子たかこ「美しく全開!」っていうところです。

文は、お茶の水女子大学に在学中の清水真裕さん。この作品は第二回「絵本テキスト」募集の優秀作です。ほよよ~んとした温かい絵は、これまた新進気鋭の画家、青山友美さん。フレッシュコンビの楽しい世界です。

この『たかこ』は、「いと たのし、うつくし。」絵本です。
川北 亮司(かわきた りょうじ/児童文学作家)

書評

読売KODOMO新聞 2013年10月24日 本屋さんイチオシ
昔のおひめさまのような転校生が主人公。「いと はづかし」「かたじけなし」。話す言葉もちょっと変。でも、遠足の雷をきっかけに人気者に。主人公のキャラクターに思わず引きこまれます。
瀬戸亜矢子(せと あやこ/紀伊國屋書店福岡本店)
女性のひろば 2011年10月号 こども図書館
千田てるみ
月刊MOE 2011年8月号

2019/8/23

和楽器の響きにあわせて 絵本『たかこ』の朗読が楽しめる

ぼくのクラスにやってきた、ちょっと変わった転校生を描いた人気絵本『たかこ』(第2回絵本テキスト大賞優秀賞)。和楽器の演奏とともに、この物語が楽しめる楽曲の配信が本日から始まりました。日本音楽集団の、各 ...

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