絵本・こどものひろば

七福おばけ団

七福おばけ団

立ち読み

大島妙子

突然、住んでいたアパートが取り壊されることになってしまった、7人のみなしごおばけたち。いったんもめんのモンコの背中にのって、引っ越しすることに。ついたところは、雲を見下ろす山小屋ゴエモンの前。恐る恐るなかをのぞいてみると「たいへん!」おじいさんとおばあさんが熱にうなされていて…。読了後、胸がほんわかと温まり、ほわっと軽くなります。

  • 定価1,466円 (本体1,333円+税)
  • 初版:2010年6月25日
  • 判型:B5判/サイズ:26.6×19.1cm
  • 頁数:32頁
  • 3歳~
  • ISBN:978-4-494-02554-1

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推薦のことば

おばけたちのチームワーク
大島妙子さんの絵本は、いつもタイトルに味がある。いったいどんな話で楽しませてくれるのだろうとわくわくしてしまう。今回もまたしかり。
おんぼろアパートを追い出されたおばけたちが物語の主役で、みなしごおばけの「みなしごおばけ団」が彼らの名前。一反木綿のモンコに、のっぺらぼうのノッコ、赤ちゃん赤鬼のオニコロちゃん、火の玉のメラオ、ろくろっ首のロッくん、傘おばけのカーくん、そして雪んこのひえちゃんの七人がそのメンバー。モンコはイチゴの柄だし、ロッくんは花粉症でマスク顔。こまかな設定に、それだけで愉快な気分にさせられてしまう。
大島さんとは一緒に絵本を作らせていただいたことがあるのだが、登場人物に対する愛着がとても旺盛な作家さんだと思う。だから脇役もふくめて、どの登場人物も個性的で親しみが持てるし、一体感あふれる物語の世界をつくりあげることができるのだろう。だれもが一人では不完全で、お互いの持っている力を出し合うという今回の筋立ても、大島さんらしくて好ましい。きっと大島さんはチームワークの力をよくご存知なのだ。
絵本の結末は、おばけたちのチームワークのおかげで荒れ放題だった山小屋にお客さんがわんさかやってくるというハッピーエンド。そうか~、福をよびこんだおばけたちだから『七福おばけ団』なのね。納得。
東沢亜紀子(編集者)