ファンタジーとアニマシオンー古田足日「子どもと文化」の継承と発展
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古田足日の「子どもと文化」に表れる子ども文化論・育ちについての論考を、その可能性と課題の両面から新たに捉え直した論文集。
- 定価3,245円 (本体2,950円+税10%)
- 初版:2016年11月29日
- 判型:A5変型判/サイズ:20×14.8cm
- 頁数:288頁
- 一般~
- ISBN:978-4-494-02051-5
- NDC:371
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内容説明
古田足日の「子どもと文化」に表れる子ども文化論・育ちについての論考を、その可能性と課題の両面から新たに捉え直した論文集。
書評
- 古田足 日を継承し、子どもと文化・ 教育を考察する(母のひろば632号) 2017年1月31日
- 古田足日の代表作『おしいれのぼうけん』は時代を越えて、子どもたちを魅了している。
お昼寝をしないで騒いでいた、さとしとあきら。みずのせんせいにおしいれに入れられたふたりは、くらやみの中で、ねずみばあさんが迫ってくる怖さと向きあい、励ましあいながら冒険の世界に入っていく。おしいれの外では、子どもたちがハラハラ、ドキドキしながら、いつまでもおしいれから出てこない2人の様子に、こころを躍らせている……。
ごくありふれた子どもの生活の中に広がっているファンタジーとアニマシオンの世界。古田はそれをみごとに描いている。古田は児童文学を通じて、子どもが育つとはどういうことか、文化はどのように人を育てていくのかを見つめ、子どもが育つ現代の社会・文化と格闘しながら、独自の作品を創作し続けてきた。
古田が書いた論文「子どもと文化」(1982)の継承と発展を課題としたこの新刊の書名を見て、児童文学領域の諸問題を扱った本と想像する人もいるかもしれない。しかし、ファンタジーもアニマシオンも、決して児童文学や読書の世界に閉ざされた用語ではなく、人間と文化、人間と発達に深く結びついたキーワードである。
この書は、古田の児童文学作品の魅力の秘密を読み解くための必読書であると同時に、「子ども・文化とは」「子育て・教育とは」という問いに根源的な光を放つ問題提起の一書である。 - 増山 均/早稲田大学文学学術院教授
- 「子どもと読書」(親子読書地域文庫全国連絡会)
- 3・4月号掲載 特集 2016年 子どもの本この一年
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